メルボルン観光で1番楽しみにしていた場所。それはヴィクトリア州立図書館。放射状に机が広がる円形の読書室(ザ・ドーム)が有名ですが、それ以外にも目を見張る施設がいっぱいでした。これが図書館?こんなものも無料で見れていいの?という驚きばかり。「世界一住みやすい街ランキング」でメルボルンが常に上位に入る理由の一端がわかった気がします。
Contents
ヴィクトリア州立図書館とは
ヴィクトリア州立図書館の建物は1854年、メルボルンへの入植からたった20年後に建設されました。その後1856年2月に「メルボルン公立図書館(Melbourne Public Library)」として開館しました。メルボルン公立図書館はオーストラリアでもっとも古い図書館であったほか、無料で利用することのできる図書館としても世界でもっとも古い歴史を持つ図書館の1つだそう。
メルボルンはオーストラリアのヴィクトリア州の州都であり、今ではメルボルン公立図書館改めヴィクトリア州立図書館(State Library VIctoria)として、メルボルン市民のほか多くの観光客に愛されています。
1番の見どころはやっぱり「ザ・ドーム」
ヴィクトリア州立図書館といえばやはり、放射状の机が広がる閲覧スペース。正式名称を「ラ・トローブ読書室」と言い、「ザ・ドーム」の愛称で親しまれています。
ガラス破片の落下や雨漏りが原因で1959年にはガラス天井が銅板で覆われてしまったそうですが、2003年の大規模補修で強化ガラスが導入され、天井から光が降り注ぐ今の読書室となったとのこと。
正式名称の「ラ・トローブ読書室」は、ヴィクトリア州の初代州知事であり、図書館設立メンバーの一人でもあったチャールズ・ジョゼフ・ラ・トローブ(Charles Joseph La Trobe)の名を戴いているそうです。
この読書室はあまりにも有名で観光客が至るところで写真を撮っているため、正直地元の方の利用は多くありません。席に座っている人も自撮り中の観光客だったりします。
この読書室は建物の3階部分にあり、周囲の階段を登って6階まで上がることができます。建物全体に言えますが、左右対称のデザインはヴィクトリア朝の建築ならではだなと思います。
無料で見られる展示
実際にヴィクトリア州立図書館に行く前にわたしが知っていたのはザ・ドームの存在だけで、この部屋を1番楽しみにしていたのですが、あまりにも観光地化しすぎていて行ってみると案外感動しませんでした(写真が撮れて満足的な)。
それよりも、ヴィクトリア州立図書館のそのほかの部屋や市民へのサービスが素敵すぎる!と思っていまして、この記事を読まれる方にはザ・ドーム以外の部分について知ってほしいのです。
常設展
まず、ヴィクトリア州立図書館は図書館であるにもかかわらず、さまざまな展示を行っています。もちろん全部無料!
オーストラリア画家による作品
「コーウェンギャラリー」と呼ばれる階段上のスペースでは、オーストラリアやニュージランドの画家の絵画や写真が展示されています。
ギャラリーの左右には円形のドームスペースもあり、本当に美術館みたい。
ドームギャラリー「世界の本」
ザ・ドームの周囲を取り囲む通路(4階)では、「世界の本」と称して古今東西の貴重な書籍が展示されています。
よく知られたところだと、ルイス・キャロルの「不思議の国のアリス」や、トーベ・ヤンソンのムーミンシリーズなどを発見。
そのほかにも、9世紀の書物!?も展示されていて、その収集力の高さに驚きが隠せません。9世紀の書物がすでに本の形をしているのがすごいなと思ったり。
企画展
上記2つの常設展以外に、定期的に企画展もやっているようです。わたしが訪れた2023年12月は、2つの興味深い企画展が開かれていました。
ユダヤ(ヘブライ)の歴史を辿る “Luminous”
1つ目は、エントランスを入ってすぐ右手の「キース・マードック・ギャラリー」で開催されていたユダヤ(ヘブライ)の歴史を辿る「ルミナス(Luminous)」という企画。
ヘブライ語で書かれた現存する旧約聖書やユダヤの人がどのように世界中に散っていったのか(=ディアスポラ)が詳しく紹介されていて、とても見応えがありました。無料なのが本当に信じられません。
近代の写真展 “Mirror”
コーウェンギャラリーの隣ではMirrorのタイトルで近代の写真展を行っていました。写真はあまり興味がなかったので詳しくは見ていないのですが、プロジェクター投影の動画などもあり、ますます美術館のよう。
市民に開かれた図書館
個人的にメルボルンに住める!と思った理由の一つが、観光用ではなく市民向けに提供されているさまざまな図書館設備があること。わたしが住んでいる街にもこんな素敵な図書館ができてほしいと思ってしまいました。
レッドモンド・バリー読書室
ザ・ドームの他にもう一つ同じくらいの面積の読書室があり、それが「レッドモンド・バリー読書室」。
こちらの読書室には観光客はほとんどおらず、もっぱら地元の方が本を読んだりパソコンで作業をしていました。
写真だとわかりにくいのですが、机のサイズがものすごく大きく、1人が使える面積が広いのがポイント。大きな資料とパソコンなどを広げてもまだまだ全然余裕があるのです。こんなところがあったら毎日利用しちゃう。
各種専用スペース
こちらはエントランス入ってすぐ正面にある「インフォメーションセンター」。パソコンを使うこともできますし、ここで諸々作業もOK。
図書館の全貌がわかるレゴが見れるのもこちら。中までしっかり作り込まれていて細かすぎ!
インフォメーションセンターの四隅は別々の部屋になっていて、用途ごとに自由に使うこともできます。
予約してグループで使える部屋も用意されていて、本当に至れり尽せり。
3階にはスタディ・スペースも開放されていて、ここでは学生と思われる人たちを多く見かけました。
図書館併設のカフェとお土産ショップ
正面玄関から1番遠い場所にカフェとお土産ショップがあります。エントランス側から入る場合は、レッドモンド・バリー読書室を通り抜けると辿り着けます。
メルボルンのカフェにしてはあまりオシャレじゃない気もしますが、たくさんの利用客で賑わっていました。
お土産ショップでは、図書館グッズのほか、セレクトされた書籍などを購入することができます。
ヴィクトリア州立図書館の営業時間
開館時間は毎日10:00〜18:00(カフェの営業時間は8:00〜17:00など、一部施設は個別に設定)。
土日も開館しており、祝日の多くも通常開館とのことですが、元日やクリスマス、それにボクシングデー(クリスマスの次の日。北米やオーストラリアでは通常クリスマスイブは祝日ではない一方、クリスマスの翌日は祝日扱いになることが多い)は閉館しているようです。
公式ホームページにて常時情報が公開されていますので、最新情報をチェックしてから行ってみてくださいね。
記事作成には膨大な時間と労力がかかっています。少しでも「面白い」「役に立った」と感じていただけましたら、応援いただけると幸いです。1文字2円、100円から応援できます。定期的にご支援いただける方を対象とした「メンバーシップ」プラン(100円/月〜)ではブログにご支援者のお名前を掲載いたします。
7年間の会社員生活ののち、2023年からフリーランス。会社員時代は年に5~8か国を旅行。フリーになってからは長期滞在で暮らすように旅行中。2023年6月バンコクに新築コンドを購入。最新の旅の写真はInstagramで投稿。
お知らせ:アジア各国で見つけた雑貨を近々オンライン販売する予定です。本サイト「ゆっこぷー・どっとこむ」でもお知らせ予定ですので、ご興味を持っていただけた方は、サイトをブックマークいただくか、上のボタンからInstagramをフォローいただけると幸いです。販売前の商品を個別に先行販売(10~15% OFF予定)することも可能ですので、どんな商品があるか気になる方はお気軽にDMください。