フランス語キーボード入力のすべて

MacやiPadでフランス語をキーボードで簡単に入力する方法

日本語の Mac キーボードを利用する場合、日本語と英語はなんの問題もなく入力することができますが、それ以外の言語入力となると話が少し複雑になります。

フランス語を入力する場合、大学等で教えられるのは OSシステム上に「フランス語のキーボード」自体をインストールする方法。しかしこの場合、フランス語のキーボードの配置を丸々覚える必要がありますし、英語のアルファベットとかなり配置が異なるため混乱してしまうこと必至です。

そこでおすすめしたいのが、英語キーボードの状態のままフランス語の文字入力を行うこと。圧倒的に覚える量が少なくて済みますし、一度覚えるとフランス語以外の言語にも応用が利きます。

対象となるデバイス

本記事でご紹介するのは Mac と iPad キーボードでの入力方法です。Windowsでは同様の入力ができないためお気をつけください。

なお iPad のキーボード入力とは、Apple 純正のマジックキーボードを使用した際の入力方法です(マジックキーボードは Mac とほとんど同じキーボード仕様のため)。iPad の画面に表示されるキーボードで入力する場合は、スマホ入力が適用されます。

MacやiPadでフランス語入力する方法

それではここから具体的な入力方法をご紹介します。

アクサン・テギュ (Accent aigu)「´」の入力方法

café で使われるアクセント記号付きの é 。この左下り/右上がりのアクセント記号「アクサン・テギュ」は、

option + e

で入力できます。é を入力したい場合は、option + e(option と e を同時に打つ)の後に、もう一度 e だけ打つと完成です。フランス語には登場しませんが、例えば á など他の母音の上にアクセント記号を乗せたい場合は、option + e の次に a と入力すればOKです。

アクサン・グラーブ (Accent grave)「`」の入力方法

続いて à や où 等で使われるアクサン・グラーブ「`」の入力方法について。こちらは少し意外ですが、

option + _ (アンダーバー、かな入力の「ろ」のキー)

で入力します。フランス語でよく使う前置詞の à は option + _(optionとアンダーバーを同時に打つ)の後にもう一度 a を押せば入力できます。

アクサン・シルコンフレックス (Accent circonflexe)「ˆ」の入力方法

その見た目から chapeau(帽子)の呼び方でもお馴染み、アクサン・シルコンフレックス。

option + i

と入力します。î と打ちたい場合は option + i の後にもう一度 i と打ちます。現代フランス語では音や意味は特にありませんが、昔の綴りの名残りや、同じ綴りの別の単語を差別化するために今でも残っていたりするそうです。

前者の例は île や forêt など。英語と見比べた時に island や forest のように、後ろの s が省略されているよ、の合図なんだそう。後者の例は sur(前置詞)と sûr(確かな)、tâche(英語の task)とtache (汚れのシミ)などです。

セディーユ (Cédille)「ç」の入力方法

c の下に髭が生えた セディーユ「ç」は1番わかりやすく、

option + c

で入力できます。合理的ですね!

トレマ (Tréma) 「¨」の入力方法

アルファベットの上に2つの点をつけるトレマ「¨」は、

option + u

で入力します。ü と入力したい場合は、option + u の後にもう一度 uを、ï と入力したい場合には option + u の後に i を押します。

フランス語におけるトレマは、母音と母音を分けて発音する目印として機能します。例えば日本語のナイーブに近い意味の naïf (ナイフ)は、トレマがないと naif(ネフ)という発音になってしまいます(二重母音 ai は「エ」と発音するルールのため。例:aimer) 。このように表記ルールとは違う発音をさせたい場合に使われるのがトレマです。

oとeの合体字 (Ligature o e) 「œ」の入力方法

o と e が合体した œ という文字は、

option + q

で入力できます。よく使う例としては œvre(作品)、cœur(心、心臓)などがありますが、使用頻度としてはあまり多くありません。この文字を日本語でなんと言うかは知らないのですが、フランス語では « e dans l’o »(oの中のe)と呼びます。

aとeの合体字 (Ligature a e) 「」の入力方法

aとeが合体した æ という文字は、

option + :(コロン)

で入力します。これが1番覚えづらいですが、現代フランス語ではほとんどお目にかからない文字なので、覚えなくとも問題はないかと思います。

ギユメ (guillemet) « »の入力方法

フランス語では、英語と異なりクオテーション「””」よりも ギユメと呼ばれる括弧を使います。開始マーク (guillemet ouvrant) と終了マーク (guillemet fermant) があります。

  • ギユメの開始マーク «:option + ]
  • ギユメの終了マーク »:option + shift + ]

ギユメは会話以外にも強調したり新しい名前や話を導入する際にも使用するため、覚えておいた方が何かと便利です。

大文字の入力方法

アクセント記号つきの文字を大文字入力したい場合は、アクセント記号を先に入力した状態で、通常の大文字入力と同じく shift + その文字を入力します。

例えば É と入力したい場合は、

  1. option + e を押す(画面上は ´ だけがついている状態)
  2. 1.の状態で shift + e を押す

À の場合も同様に、

  1. option + _ を押す(画面上は ` だけがついている状態)
  2. 1.の状態で shift + a を押す

と入力できます。大文字利用は À が圧倒的に多い気がしますね。« À la semaine prochaine. » « À votre santé. » « À vous aussi. » など、À を使った日常表現が多いためです。

大学では、「大文字の場合アクセント記号を省略することも多い」と習った記憶があるのですが、私が知る限り、フランス人は大文字でもアクセント記号をきちんとつけている印象があります。ニュースなどお堅いメディアにとどまらず、友達や生徒とメッセージをするときもみなさんアクセントをつけています。

MacやiPadの入力はとにかくロジカル!

Mac や iPad は本当にロジックでできているなぁと感心してしまいます。ç は option + c ですし、スペイン語に登場する ñ は option + n 、ドイツ語の ß は option + s です(ß はドイツ語の sの音)。

覚えやすいったらありゃしない!(1000%誉めてます)(ありがとう、Apple!)

フランス語入力一覧

最後に、フランス語入力の早見表を載せておきます。

éoption + e の後に e
èoption + _ の後に e
àoption + _ の後に a
ùoption + _ の後に u
îoption + i の後に i
êoption + i の後に e
ûoption + i の後に u
ôoption + i の後に o
ïoption + u の後に i
üoption + u の後に u
ëoption + u の後に e
çoption + c
œoption + q
æoption + :
«option + ]
»option + shift + ]
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ゆっこぷー

7年間の会社員生活ののち、2023年からフリーランス。会社員時代は年に5~8か国を旅行。フリーになってからは長期滞在で暮らすように旅行中。23年6月バンコクに新築コンドを購入。一児の母(23年・24年は妊娠・出産に伴い更新少なめ)最新の旅の写真はInstagramで投稿中。

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