ウィーン楽友協会ガイドツアー

ウィーン楽友協会ガイドツアー録|見どころと予約方法

ウィーンで一番やりたかったこと、それはウィーン楽友協会のガイドツアーに参加すること!小さい頃からテレビでウィーンフィルのニューイヤーズコンサートを観ており、一度ぜひ行ってみたいと思っていたのです。数年前にベルリンを旅した際にベルリンフィルハーモニーのガイドツアーに参加してとっても満足度が高かったので、今回もワクワクでした。音楽好きの方必見です。

ウィーン楽友協会ガイドツアーの概要

ウィーン楽友協会ガイドツアーは、年間を通して毎週月曜日〜金曜日に実施されています。ガイド1人につき30人ほどが参加できるツアーで、英語とドイツ語から選ぶことができます。開催時間はタイミングによって異なるようで、8月だと10時、11時、12時開始から選ぶことができましたが、9月は英語13時開始、ドイツ語13:45開始のみのようです。ウィーン楽友協会は毎年9月〜6月がオンシーズン、7〜8月がオフシーズンのため、オフシーズンには多くの回が実施されているのかもしれません。

ガイドツアーは約45分間で、小ホール、大ホール、リハーサル室を回ります。2022年8月現在、ガイドツアーの料金は大人1人10€です。若者や12歳以下の子どもはそれぞれ割引料金が適用されます。

ウィーン楽友協会

わたしは事前にオンラインで予約をした上で、10時開始の英語のガイドツアーに参加しました。オンライン予約時点ではQRコードなどは発行されず、当日チケットオフィスでメール文面を見せて紙のチケットを発行してもらいます

チケットオフィスの場所はわかりにくいのですが、ウィーン楽友協会を正面から見て建物の左側、真ん中あたりにあります。ドアが閉まっている可能性がありますので、見逃さないようご注意を。

ウィーン楽友協会ガイドツアーの見どころ

ツアーの開始時間になると、案内役のガイドさんが挨拶と注意事項を話しはじめます。大変残念なことに、建物内部は大ホールを除いて撮影禁止です(この時は全館禁止と言われていたのですが、大ホールのガイド終了後に撮影用に数分の時間が与えられました)。昼間はクロークが閉まっていて荷物を預けることはできませんので、できれば身軽な格好で臨みましょう。

以降の段落では、わたしがガイドツアーで聞いた説明が含まれますので、もしネタバレがお嫌いでしたらオンラインチケットの購入方法まで飛ばしてください。逆に英語に不安がある方は、こちらを読んでいくとよりガイドツアーが楽しめると思います。

ウィーン楽友協会の概要

1階(0階グランドフロア)のホールではまず、ウィーン楽友協会の概要について説明がありました。ウィーン楽友協会の建物は、時の皇帝フランツ・ヨーゼフ1世の命を受けて4年かけて設立され、1870年にオープンしました。1911年ごろには観劇の途中に軽食や飲み物を楽しめるよう飲食スペースが設けられたそうです。

ウィーン楽友協会を本拠地とするウィーンフィルハーモニーは毎年9月〜翌年6月までをオンシーズン、7月・8月をオフシーズンとしています。

小ホール(ブラームス・ホール)

まず案内されたのは、2階にある小ホール、別名ブラームス・ホールです。その名の通り、作曲家ブラームスにちなんでつけられました。室内にはブラームスの胸像が飾られています。

小ホール(ブラームス・ホール)の収容可能人数は600人ほどで、鍵盤楽器やアンサンブルなどの演奏に使われます。以前は1階の中央部分で演奏が行われていたそうで、その名残で今でも小ホールをぐるっと取り囲む形で2階にテラス席が残されています。今ではステージが前方に置かれているため、2階ステージ上の観客はステージ上の演奏者を見ることができませんが、その分ここが一番安い座席なのだそう。

作曲家ブラームスは、自身の死に際し、すべての楽譜や手紙、そして彼が使っていた楽器をウィーン楽友協会に寄贈すると遺言で書き残していました。そのためウィーン楽友協会では寄贈品をすべてアーカイブしています。なお、古い楽器を長く保存する一番の方法は「その楽器を使うこと」だそうで、そのため彼が寄贈した楽器は今でも使われ続けているのだそうです。

ウィーン楽友協会では時折、この小ホールで子ども向けのコンサートも実施するそうです。その際はホールを2分割し、前側は子どもとその保護者のみに解放され、子どもたちはその中で走り回ることができます。後ろは通常通りの椅子が設置された席です。小さい頃から音楽に触れられるって素敵ですよね。

大ホール

小ホールの後は、隣にある大ホールに移動します。ウィーンフィルのニューイヤーズコンサートが毎年行われているホールです。こちらのホールには約2,000人(座席1,700人+立見300人)の観客を収容することができます。

ステージのサイズは一定ではなく、オーケストラのサイズによって前列の椅子を退けてステージを拡張したり、逆に椅子を増やしたりするそうです。

ウィーン楽友協会大ホールのステージ

ニューイヤーズコンサート

ウィーンフィルのニューイヤーズコンサートは毎年1月末〜2月頭にかけて翌年のコンサートチケットが売り出され、チケット代は1,000〜2,000€ほど。2,000人分のチケットに対して毎年約40万人の応募があるのだとか!3月に抽選があり、運よく当たった人だけがニューイヤーズコンサートに参加することができます。

現在ではニューイヤーズコンサートは年に1回、1月1日に行われているだけですが、以前は年に3回行っていたそうです。1回目は12月30日のプレコンサート、2回目は12月31日のジルベスターコンサート、そして3回目が1月1日のニューイヤーズコンサートです。指揮者、演奏者、プログラムすべてが一緒で、チケットの値段だけが違ったのだそうです。より多くの人に音楽を楽しんでもらいたいというウィーンフィルの計らいなのだそうです。

大ホールの作り

大ホールはすべて木で作られており、その上から金メッキがなされています。柱などは中が空洞になっており、音がよりよく反響するように設計されているのです。同じ理由で天井も屋根から吊るされており、屋根と天井の間に空間があることで、天井自体が反響板の役割を果たします。

大ホールの直下は椅子を片付けるための倉庫となっており、この倉庫もまたコンサートの際には反響を生み出すスペースとして機能します。

正面に見えるパイプオルガンは、本物ではないのだそう。見せるオルガンも木でできており、本物の金属のパイプはその後ろに隠れています。

ウィーン楽友協会大ホールのパイプオルガン

2階部分には作曲家の胸像が飾られていますが、ここに飾られている胸像はすべて、ウィーン楽友協会が設立された1870年までに亡くなっている人なのだそう。モーツァルト、シューマン、バッハなど。ちなみに左右に1対ずつ、今となっては誰なのかがわからない胸像もあるのだそうです。

ウィーン楽友協会大ホールの作曲家の胸像

天井近くには窓があり、エアコンが装着される以前は暑い時期はこの窓を開けて換気していました。しかし2,000人もの人が入ると7月と8月は暑くて仕方なくなってしまうため、7月・8月はオフシーズンとされたのです。現代ではもちろんエアコンが使えますが、伝統的に今でも7月・8月はオフシーズンです。

逆に冬場で寒い場合はコンサートが中止になることもありました。しかし皇帝が訪問するなどどうしてもコンサートを催行しなければならない場合は、事前に数百人の兵士を椅子を片付けた大ホールに入れ、兵士が走り回る熱気でホールを温めたらしいです。ユニークすぎる!

リハーサル室

地下2階にはリハーサル室が4部屋あり、ガイドツアーではそのうちの1部屋を見せてもらうことができました。glass hall, gold hall, wood hall, stone hallの4つです。

リハーサル室は該当する実際のホールとまったく同じ作りをしており、椅子の配置や反響板の角度などを本番とまったく同じにそろえることで、完全に同じ条件下でリハーサルを行うことができます。

ウィーン楽友協会の建物正面

ガイドツアー終了後、建物の前の地面に作曲家たちのサインを見つけました。これらはメトロの駅などでもちょくちょく見かけるので、お気に入りの作曲家がいないか探してみると楽しいかもしれませんね。

ウィーン楽友協会ガイドツアーの予約方法

ガイドツアーはウィーン楽友協会の公式HPからオンラインで予約することができます。日本語のページも用意されていますので、もし英語やドイツ語になっていたら右上の言語設定から切り替えてみてください。

上のページから日時と人数を選択しショッピングカートに追加し、指示に従ってページを進むと、ログインを求められます。チケットを購入するためには必ずウィーン楽友協会のメンバーになる必要があるため、メンバーでない方は新規登録タブから情報を登録しましょう。

ちなみにわたしは何度やってもここからうまく登録ができなかったため、チケットをショッピングカートに入れる前に事前に新規登録をし、上の画面ではログインを選択したらうまく行きました。

その後は支払いです。指示に従ってカード情報を登録しましょう。支払いが完了すると予約完了メールが送られてきますので、当日まで大切に保管します。当日はこちらのメールをチケットオフィスで見せて、その場で紙のチケットを発行してもらいましょう。