オランダでおすすめの食べ物・飲み物

【行く前に読んで】食文化が壊滅的なオランダで忖度なしにおいしい食べ物・飲み物

オランダで忖度なしにおいしい食べ物

みなさんオランダと聞いて思い浮かべる食べ物や料理はありますか?北ヨーロッパの例に漏れず、残念ながらオランダも美食大国ではありません。それどころか、「お腹を満たせればいい」と考える人も少なくないようで、実際ファストフードの自販機や適当なものを歩き食べしている人を多く見かけます。

そんなオランダですから、旅行するにしても毎回の食事にかなり困ってしまうのが実情。フランスであればスーパーやパン屋さんのお惣菜で何の問題もなく過ごせますが、オランダではそうはいきません。ということで、今回1か月長オランダに滞在してみて、わたしが本当においしいと思った食べ物・飲み物と、「こっちよりこっちを食べた方がいい」と感じたものをまとめました。

アップルパイ

文句なしに一番にご紹介したいのがアップルパイ。オランダのアップルパイは世界一おいしいです。もちろん店によってアップルパイのタイプや味も全然違いますが、それでも平均レベルが非常に高いのがオランダです。

アップルパイとジンジャーティー
アップルパイとジンジャーティー

英語からの訳で日本語では「アップルパイ」と言いますが、オランダのアップルパイにはパイは使われません。オランダ語ではappeltaart(アプル・タールト)やappelgebak(アプル・フバック)と言い、タルトや焼き菓子の意味。そのためパイよりも重ための生地で焼かれています(これがとてもおいしい)。

詳しくはこちらの記事をぜひご覧ください。

シナモンパン・カルダモンパン

甘いもの続きですが、わたしが大好きなシナモンパンとカルダモンパンをご紹介させてください。シナモンパンもカルダモンパンもどちらもフィンランドスウェーデンなど北欧の国々でよく食べられているパンですが、オランダにも少数ながらありました!

カルダモンパンとシナモンロール
ドルトレヒトのBakery Samenで購入したカルダモンパン(左)とシナモンロール(右)

シナモンと言えば日本では「シナモンロール」の方が有名かもしれませんが、「ロール」は全体的に軽めの生地なのに対してシナモンパン (cinnamon bun)はずっしりもちもちで、わたしは巻いていないシナモンパンの方が好きです。

おすすめはcoffeecompanyのシナモンパン。オランダの主要都市にあるカフェチェーンです。1個4.25€とお高めですが、本当においしい。毎朝で食べたい味です。

シナモンパン2個
オランダのカフェチェーンcoffeecompanyのシナモンパン(cinnamon bun)

カルダモンパンはシナモンパンよりも獲得難易度難しめですが、こちらも本当においしいのでぜひ試していただきたいです。cardamom bunやcardamom breadでGoogle Map検索すると出てくるかもしれません。ロッテルダムではBonza koffieというカフェでカルダモンパンを食べました。

スーパーで買うならレーズンパンがおすすめ

ちなみにそれ以外のパンについて触れておくと、オランダでは白いパンも黒いパンも、その中間のパンもどれも一般的。白いパンについて言えばフランスに及ぶべくもなくまったくおすすめはできません。

黒パンも茶色パンもどれを食べても普通・・・おいしいとは言えない味(これはスーパーのパンに限らずパン屋さんのパンでも同じ)。そんな中で唯一おすすめできるものと言えば、レーズンパンをはじめとしたドライフルーツが入ったもの。

Albert Heijnで購入したレーズンパン
中でもこのパンが1番好き!日本でも食べたいくらい。パン生地部分はもちもちで、小粒のレーズン?がたっぷり!

ドライフルーツがたーーっぷり入っていますし、その甘みのおかげかパン生地部分がしっとりしておいしくなるのです。スーパーで購入する場合は、通常の穀物パンよりレーズンパンに限ります。

チーズ

オランダは言わずと知れたチーズ大国。その種類はもちろんのこと、味も一級品です。また日本と比べチーズの値段が格段に安いのもポイント。わたしはAlbert Heijnの3 voor 5.5€(3つで5.5€)で色々なチーズを試していました(ちなみにスーパーにはフランスやイタリア、スペインのチーズなどもたくさん並んでいます)。

Albert Heijnの3個で5.5ユーロチーズ

オランダにはたくさんのチーズ専門店があり、もちろんこれらのチーズ屋さんで購入するのもいいのですが、旅行者にはスーパーの方がおすすめ。というのも、専門店の場合巨大なチーズの塊から切り出して販売することが多く、どんなに「小さくお願い!」と依頼しても限界があるからです。

オランダのチーズ(切り出し)
フローニンゲンのチーズ専門店で購入したチーズ。薄ーく切ってもらいましたが3つで500gほどに笑

もちろん既に切り出されたチーズも置かれているのですが、100gを下回ることはなく200gほどのものが一般的。色々な種類のチーズを試すには、1つ1つが大きすぎるのです。

それに比べスーパーでは、小さめに個包装されたチーズが販売されており、単純な品数だけで言えばむしろチーズ専門店よりも充実しています。

またパンに乗せたり挟んだりするように薄くスライスされたチーズも豊富なので、朝食用に購入するのもいいでしょう(なんてったってオランダのホテルの朝食は15€〜20€がざらです)。

オランダスーパーのチーズ
Jumboで購入したチーズ1個1.5€

ベリー類(特にブルーベリー)

さすが(ほぼ)北欧の国!と思う点の1つが、ベリー類の安さ。特にブルーベリーなんて日本では高級品で、日常使いには冷凍のものを購入するのがやっとですが、オランダでは生のものがとっても安く購入できます。

どこのスーパーでも売られており、セールになっていると300gで3.6€くらいで購入できます。また不定期に街の広場で開かれるマーケットで出品されていることも多く、その場合200gで2€ほどと本当に格安でゲット可能。さっと洗ってヨーグルトに混ぜて食べています。

タンパク質はサーモンで

やたらと卵が高いオランダ。サンドイッチなどでもあまり卵を見かけません。この国のタンパク質と言えばチキンがもっとも一般的。スーパーでもチキンハムがあったり、subwayでも一番人気は照り焼きチキン。ハンバーガーでもチキンバーガーが一番に書かれていたりします。

外食でチキンを食べる機会が多いので、スーパーでおすすめしたいのはサーモン。特にスモークサーモンです。

スーパーのサーモンパック

チキンよりも値が張りますが、まず間違いなくおいしいですし、オランダの外食ではほとんど期待できない魚を食べることができます。さらにスモークサーモンであれば火を通す必要がないので、ホテル滞在でも問題なし。

サンドイッチなどで食べるチキンはおいしいのですが、スーパーで売られている冷たいチキンは「んーーーー?」となる味なことも多く、最終的にはサーモンに行き着いてしまいました。

ポフェーチュ(小さいパンケーキ)

カタカナでなんと書くか微妙なところですが、オランダの伝統的なお菓子としてpoffertjeもおすすめです(ポフェチュ、ポフェーチュ、ポファーチュ?オランダ語は日本語にも英語にもない母音があり、カタカナ表記が難しい)

パンケーキを小さく焼いたようなもので、かなり軽い食感。生地自体に味はほとんどついておらず、砂糖やチョコなどをまぶして食べます。

オランダドルトレヒトの浦フェチュ
ラム酒味にしたので、持ってきてもらった後その場で火をつけてくれました。上に乗っているのは粉糖とバター。最小の16個セット

ストリートフードとして売られているのをよく見かけますが、わたしはドルトレヒトのポフェチュ専門店Visser’s Poffertjesでいただきました。若干飽きる味ではありますが、軽いのでお腹いっぱいになることはなく、普通にお菓子としていただけます。

ベトナム料理

今回のオランダ滞在32泊の救世主はなんと言ってもベトナム料理。オランダの植民地だったインドネシアのレストランが多いことは知っていましたが、それよりも多いんじゃないかと思うのがベトナム料理のレストラン。

ロッテルダムにあるLittl Vのブンガー
Little Vのブンガー

しかも、ローカライズされ放題の日本料理店と違って、本物のベトナム料理!レストランに入るともちろんそれなりに値段はしますが、おいしいので足繁く通いました。

アジア人だからやっぱりアジアの味覚が合うよね、という話ではなく、オランダ現地の人で激混みだったりするので、食の砂漠オランダにあってベトナム料理レストランがみんなの救世主なんだと思います。

足繁く通ったLittle Vはハーグロッテルダムにあり、どちらも平日のお昼から大盛況!ぜひ行ってみてください。

インドネシア料理はいまいち?

わたしの好みな気もしますが、同じアジア料理でもインドネシア料理は個人的にはあまり好きではなかったです。まあこれはインドネシアに行った時にも思ったことなので、オランダのインドネシア料理がいまいちというよりは、インドネシア料理自体あまり好きではない可能性が。

客観的には、ベトナム料理やタイ料理と比べても調理のバリエーションが少なく、使われる野菜も限られている印象です(基本「サテ」など肉を焼いたものや「ゴレン」など炒めたものがメイン)。

トルコ料理

また意外なことに、トルコ料理のレストランやカフェ、パティスリーもぼちぼち見かけます。トルコと言えばドイツのイメージですが、オランダも隣国ですからトルコからの移民が多いのでしょうか。

意外かもしれませんが、トルコは世界でもっともパンの消費量が多い国ですし、トルコのパンは絶品なので、おいしいパンが食べたいなと思ったら試していただきたいです。

これはトルコでも食べたことがなかったのですが、トルコ料理のファストフード(ギュズレメ)gözleme。薄い生地にチキン、チーズ、ほうれん草、オニオン、コーンを挟んで焼いているもので、熱々でとってもおいしかったです!普通のバゲットサンドに飽きた頃に食べるとなおよき。

オランダのトルコサンド
EKMEKCIというお店。オランダ内5都市に展開

オランダで忖度なしにおいしい飲み物

続いては飲み物をご紹介します。日本と比べるとどうしても飲み物の値段は高くなってしまいますが、食べ物と違って飲み物には困らないと思います。

コーヒー、カフェラテ類

コーヒー類は本当においしいですし、日本よりもずっと種類が豊富。どのカフェに行っても基本セットとして以下のようなメニューが並んでいます。

  • エスプレッソ
  • アメリカーノ
  • カフェラテ
  • カプチーノ
  • カフェ・マキアート
  • コーヒー・ヴェルキアート(koffie verkeerd:ほとんどカフェラテ)
  • フラット・ホワイト
  • モカ
  • チャイラテ
  • 抹茶ラテ
オランダのコーヒー
豆乳変更のカプチーノ。バリスタがきれいに作ってくれます

また、メニューに書かれていなくても無料でミルクの種類を変更できるカフェがほとんどですので、希望を伝えてみるといいと思います。

  • 普通の牛乳(volle melk = full milkの意味 ”ヴォッレ・メルク”)
  • 低脂肪乳(halvevolle melk = half milkの意味 “ハルヴ・ヴォッレ・メルク”)
  • 無脂肪乳(magere melk “マーヘレ・メルク”)
  • 豆乳(soya “ソヤ”)
  • オーツミルク(haver “ハーヴァー”)
  • アーモンドミルク(amandel “アマンデル”)
カフェモカ

ローカルのカフェがたくさんあるオランダですが、スタバも負けず劣らずたくさんあります。詳しくは以下の記事をご覧ください。

オランダのスタバ徹底紹介2023|メニュー、タンブラー、マグ、注文の仕方など

ジンジャーティー&ミントティー

コーヒー類に気を取られて旅の半分くらいまで気がつきもしなかったのですが、「フレッシュティー(verse thee)」というカテゴリーがあり、多くのカフェでフレッシュ・ジンジャーティーとフレッシュ・ミントティーを置いています。

生の生姜もしくはミントにお湯を注いだだけのものですが、これが案外いい!特に甘いものを食べるときにすっきりさせてくれて抜群の相性です。

オランダの持ち帰りジンジャーティー

中にはジンジャーとミントがセットになったものや、レモンが加えられているものもあり、見た目にもかわいい。蜂蜜が添えられているのが一般的(もしくは「要る?」と訊かれる)なので、甘味が欲しいときは溶かして飲むのもおすすめ。

スーパーの生搾りジュース

手軽なビタミン補給手段として、スーパーで手に入る野菜&フルーツジュースがおすすめです。1本1.5€ほどと手軽な他、味が普通においしい。日本の野菜ジュースは濃縮還元なので成分があまり下に沈みませんが、オランダの野菜ジュースは生搾りなので動かさずに置いておくと成分が沈み上澄み液が透明になります。

Jumboの生搾りにんじんジュース

わたしが一番飲んでいたのはにんじん・りんご・オレンジのジュース(W Appel Sinaappel)。これにジンジャー・ショットという生姜ジュースを加えて栄養補給していました。

ジンジャーティーもそうですが、オランダでは生姜の摂取が一般的なようで、いたるところで生姜製品を見かけます。ジンジャーショットも辛さごとに色々な種類があり、濃いものは50mlで2€を超えるものもあったりします。わたしは100ml1€くらいのものをいつも飲んでいました。

水道水は飲める?

余談ですが、オランダの水道水はまったく問題なく飲めます。硬水なはずですが、わたしはまったく感じません。それどころか東京の水よりおいしく感じます。シャンプーの泡立ちが悪いと感じたこともありませんし・・・ただケトルとかを見ると、カルシウムが付着していたりするので少なからず硬水ではあるのだと思います。

日本よりも環境意識が高く、さらに飲み物が高いオランダでは、水筒を持っている人を本当に多く見かけますし、色々なお店で水筒が販売されています。公衆トイレで水を追加している人も見かけたりして、現地の人も水道水を飲んでいるんだなとしみじみ。

オランダで売られている水筒
オランダの至る所で売られているこの水筒が可愛くて買ってしまいました。左の水筒は真ん中の部分で分解できて中までしっかり洗えるのが特徴

Jumbo vs Albert Heijn どっちがいい?

Jumbo(ユンボ)とAlbert Heijn(アルベルト・ハイン)はオランダを代表する2大スーパーです。どの都市でもこれらのスーパーを見つけることができます。

Jumbo

オランダ各都市を周ってスーパーを使い倒した印象としては、以下の通り。

  • Jumbo:大きめの店舗が多め。明るく雰囲気がよく品揃えが豊富。大型店ではおしゃれな食材も
  • Albert Heijn:大型店から都市型店舗までサイズが様々。駅などにコンビニ感覚で入っている。雰囲気は少し暗めだが、とにかく安い

わたしのおすすめはAlbert Heijn。Jumboの方が購買意欲を掻き立てる雰囲気ではあるのですが、オランダは日本よりも物価が高いですから、少しでも安く抑えたいもの。Albert Heijnは同じ商品でもJumboより安いですし、タイムセールなのかわかりませんが、商品限定でよく割引をやっています(ブルーベリー300gが3.99€のところ3.69€、通常5.49€のサラダが3.67€など)。

Albert Heijn

また、無料でもらえるBonusカードの存在が大きく、”Bonus”とついている商品がレジで割引になるのです!わたしは最初Bonusカードの存在を知らず、セルフレジで割引されなかったので店員さんにその旨を伝えたところ、「Bonusカードかざした?ないならこれあげるよ」とその場で渡してもらえました。

Albert HeijnのBonusカード
Albert HeijnのBonusカード

Albert Heijnではどの店舗でもチーズで “3 voor 5.5€”(3つで5.5€)をやっています。Bonusカードを使わない場合1個2.69€ほどですので、単純計算で2.57€の値引きです。迷ったらぜひAlbert Heijnに行ってみてください。

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7年間の会社員生活ののち、2023年からフリーランス。会社員時代は年に5~8か国を旅行。フリーになってからは長期滞在で暮らすように旅行中。2023年6月バンコクに新築コンドを購入。最新の旅の写真はInstagramで投稿。

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「【行く前に読んで】食文化が壊滅的なオランダで忖度なしにおいしい食べ物・飲み物」への3件のフィードバック

  1. オランダ記事、懐かしさもあり楽しく読ませてもらいました。私は68歳の爺です。20代から30代の頃、アムステルダムとハーグで働いていました。当時のオランダ人の友人とは今も、メールでやりとりしています。数年前には日本に来てくれました。当時、私もオランダ語習ってました。

    1. 柳原様
      コメントありがとうございます。30〜40年も前にオランダで働かれていたのですね。懐かしさを覚えていただいたということで、きっとその頃から変わらぬものもあったのではないかと思います。何十年も続くご友人関係、素敵です。これからも末長く続きますように。

  2. ゆっこぷーさん、返信ありがとうございます。あなたのコメントや履歴などを拝見していると、私の若い頃を思い出します。そう!若い時は何でもチャレンジすることですね。やらないで後悔するよりは、やって後悔する方がいいと思います。もちろん、ビジョンとプランを立てて、ね!私も本当に楽しい人生でした。もちろん、これからも!私もヨーロッパからアジア、南米と廻って旅をしましたよ。言語も様々。人も様々ですね。爺より。

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