日本人の92%が利用していると言われているスマホアプリLINE。この記事をお読みのみなさんも日常的に使われているのではないでしょうか?そのLINEの名を冠したデリバリーサービスがタイにあることをご存知でしたか?LINE MANは残念ながらタイのみでの展開で日本で利用することはできませんが、フードデリバリーに革命を起こすような優れたサービスです。とにかく安くて早いため、バンコク滞在中に幾度となく利用しました。今回はそんなLINE MANについて実際に利用した感想とともにご紹介します。
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LINE MANとは
LINE MANは、LINEがタイで展開するフードデリバリーサービスです。LINE IDで簡単にログインすることができ、LINE MANの通知がLINEアプリのメッセージで受け取れたり、配送ドライバーとLINE MANアプリ上のLINEメッセンジャーで簡単にやりとりができるなど、LINEの良さを最大限に活かしているデリバリーアプリです。
日本のUber EatsやMenuでは、配達人の足はバイクと自転車が半々くらいな気がしますが、LINE MANでは少なくともバンコクでは100%バイク。そもそもバンコクでは自転車はほとんど見かけず、また朝・夜の渋滞が本当にすごいため、配達手段=バイク一択となります。
2016年のサービス開始後、LINE MANは今ではタイでNo.1のフードデリバリーサービスとなっています。2020年にはタイでNo.1のレストランデータベースやユーザーレビュー情報を保有するWongnaiと吸収合併したそうです。合併前のLINE MANを利用したことはないのですが、今のLINE MANでは確かにレビューが大変参考になっています(タイ語が読めないので数字だけ…)。
実際にLINE MANで注文してみた
将来的にUIなどが変わる可能性はありますが、大きな流れはそんなに変わらないと思うので使い方とともにご紹介します。
①LINE IDでログインする
LINE MANアプリをダウンロードした後、LINE IDでログインをします。SIMカード利用により日本の番号が使えなくても、無事入ることができました。
もしこの時点でタイ語になっていたら、OSの設定画面から言語を英語に切り替えます。
②配達先を設定する
次に案内に従って配達先を設定します。住所を手で入力するほか、地図上のピンを動かして、正確な場所に持っていきます。
<注意点>LINE MANのドライバーは英語が読めない人も多く、ピンの情報を正として配送する人が多いです。地図ページを開くと位置情報から近くの場所をデフォルトで刺してくれるのですが、少しでも間違っているとその場所に行ってしまうので注意。私は最初ピンが動かせると思っておらず、住所を正しく入力しているからOKと思っていたら、2回連続で大通りの向こう側に配達されました。
③商品を選ぶ
配達先設定まで完了したら、ようやく商品を選んでいきます。ホーム画面の「Food」をタップ。
するとこちらの画面が出てくるので、検索窓から食べ物を検索します。検索自体は英語で大丈夫で、Thai, Vietnamese, Mexicanなど料理のジャンルでもいいですし、Pad Thai(パッタイ) 、Krapow(ガパオ)などの料理名や、もっと雑にNoodle, Riceなどでも。店名でもいけます。
また、Foodのトップページに今使えるクーポンがあるので利用時に忘れずにチェックするのがおすすめ。店舗限定のものもあれば、多くのお店で使えるものも。配達料20バーツ引きや、○バーツ以上で△バーツ引きというのもよくやっています。
<注意点>クーポンは自動では適用されません。トップ画面から開いてApplyを押すか、カートのチェックアウト時にクーポンを適用させるかの2択です。
なお英語で検索できるものの、お店のページを開くとメニューがすべてタイ語のお店も多いです。ただLINEMANではすべてのメニューに画像をつける決まりなのか、必ず画像がついているためタイ語が読めなくても大丈夫。
カートに入れる際にで選択必須な項目(required)があったりしますが、その際は1番上を選択すると外れにくいです(?)どうしても心配な場合はGoogle Translateのカメラ機能を使って翻訳してから選択しています。
<注意点>LINE MAN上のテキストはコピペできません。どうしてもタイ語を読まないといけない時にコピペできると翻訳機にかけられて便利なんですが、それができないためどうしても必要な時はタブレットのGoogle Translateアプリからカメラで読むようにしています。
④クレジットカード情報を入力する
初回チェックアウト時に支払い方法を入力します。代引きも可能なようですが、細かいお金を持っていない時の対応がわからなかったので普通にクレジットにしました。
利用できるクレジットブランドはVISAとMaster。AMEXでトライしましたがエラーが出てしまいました。一度クレジットを登録すれば、2回目からはデフォルトの決済手段として自動で選択されるので便利です。
⑤ドライバーとやり取りする
決済が完了すると、連携したLINEのアカウントに通知が届きます。通知が届くタイミングは3回。
- お店が確認した時点:”The restaurant is preparing your food”
- ドライバーが受け取った時点:”Our driver is on the way to you”
- 配達が完了した時点:レシートとレビュー依頼
店側が注文を受け付けると、それとほぼ同時にドライバーも決まります。かなりの争奪戦のようで、本当にすぐ決まります(需要が少ない朝は1~2分かかることも)。
ドライバーによってはLINE MAN上のLINEメッセンジャーでメッセージを送ってくれる人もいます。大抵はスタンプで、「OK」「ピンの場所に向かいます」と書いてあります(Google Translateで判明しました)。たまにタイ語でメッセージが送られてきますが、大抵は「ピンの場所でほんとにあってる?」と確認するもの。メッセンジャー上のテキストはコピペできるのでいそいそと翻訳機にかけます。そしてわたしも自分の回答をタイ語に翻訳して、そのままコピペします。
配達されるまでは、スマホのロック画面にも進捗が表示されます。
ドライバーが近くまで来るとアプリ上に地図が表示され、ドライバーの現在地をリアルタイムで知らせてくれます。
⑥商品を受け取る
基本的にはピンの場所まで来てくれますが、コンドだと建物の正面玄関がわからずLINE電話がかかってきたり、メッセージが送られてきたりします。そして一応電話に出るものの、やはりタイ語がわからないので、通じなかったら即切りして翻訳済みのタイ語でメッセージを送ったり、もしくはコンドのドアマンに代わりに電話に出てもらったりしました。
⑦レビュー&チップをあげる
配達が完了するとすぐにレビュー依頼が送られてきます。レビューは必須ではありませんが、同時にチップを渡せる場でもあるのでわたしは基本的にするようにしています。チップは任意の額が選べ、全額がドライバーに渡ります。次で説明するように配達料は本当に安いので、少しでも足しにしてほしいなと思って20バーツほどを渡すようにしています。
LINE MANはどれくらい安いのか
ではここでLINE MANの特徴でもあり、最大のメリットでもある価格について書きます。
定価そのまま
初めてLINE MANを利用してびっくりしたのが、お店で提供されている価格とまったく同じだということ。Uber EatsやMenuではプラットフォーム側が手数料を取るため、定価に対し20%ほど上乗せされているのが一般的ですが、LINE MANはその手数料分がありません。
わたしがバンコクで頻繁に食べているAuntie Anne’sのプレッツェルも、お店で買う39バーツそのままです(おいしいのに日本では食べられなくなっちゃいましたね)。
さらに店頭ではやっていない50%オフ商品もあり、3個の値段で6個買えてしまうのです(選べるフレーバーはお食事系のみ)。わたしは朝食に大変お世話になりました。
配達料は激安
メニューの方に手数料が含まれていないので配達料の方で大きく乗せてくるのかと思いきや、こちらも激安!1駅くらいの距離であれば2バーツから配達してもらえ、5~7km離れていても25~40バーツほど。ほんとに激安です。
お店によっては最低注文料がある
お店によっては最低注文料を設定しているところもあり、それ未満の金額だと最低料金+配達料という請求になります。とはいえこれも別に高くなく、普通にごはんを頼む分にはまずひっかからない金額。Cha Tra Mueを頼む場合は70バーツが最低注文料なので、2杯注文する必要があります。
ちなみにわたしが愛してやまないCha Tra Mueですが、注文時にComplex 1: Chooseという項目で上から3番目のオプションを選ぶと、ボトルに入れて配達してもらえます。この場合、Complex 2で氷を注文するのを忘れずに。
なおCha Tra Mueは2023年からまた値上げをしていて、多くの店舗で「オリジナル」カテゴリのドリンクが50バーツになっているのですが、LINE MANで注文する場合は45バーツ据え置き。すばらしすぎる。
GrabやPandaとはどう違う?
タイではLINE MANの他にもGrabやPandaがフードデリバリーとして有名ですが、何が違うのでしょうか?まずPandaですが、わたしが使用してみた限り、圧倒的にレストラン数が少ないほか、露店などが多いのか安いお店が目立ちます。そのためか、梱包が雑でこぼれ気味だったりとあまりいい思い出はありません。
実際LINE MANやGrabのシールが貼られているお店でPandaが貼られていることは滅多になく、観光客向けというよりは地元の方に特化されているのかなという印象です。
Grabは東南アジアのUberのような位置付けのサービス。扱っているレストランは悪くないですが、LINEと連携できるLINE MANが便利すぎてGrabを特段使う必要がないなーと思っています。
タイでのLINE活用方法
これほどLINEが浸透しているタイですが、個人間のチャットツールとしては日本ほどは浸透していません。具体的な数字はわかりませんが、LINEを使っている人もいればWhatsappを使っている人もいるなーという印象。
一方でビジネス利用はすさまじく、スパのメニューや予約をするにもまずはお店のLINEに登録して!というところもよく見かけます。Instagramの広告に出ているスパなんかはたいていLINEに飛ばします。日本の場合はサイトがあって、その上でLINE Businessも追加で使っちゃう?くらいの位置付けですが、タイではサイトを持たないお店も多くLINEがサイトの代わりになっていることもあるくらい。
一般に、日本以外の国ではLINEはあまり使われていないと言われますが、まさかタイでこんなにヘビーユースするとは思っておらず、いい意味で裏切られました。
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7年間の会社員生活ののち、2023年からフリーランス。会社員時代は年に5~8か国を旅行。フリーになってからは長期滞在で暮らすように旅行中。2023年6月バンコクに新築コンドを購入。最新の旅の写真はInstagramで投稿。
お知らせ:アジア各国で見つけた雑貨を近々オンライン販売する予定です。本サイト「ゆっこぷー・どっとこむ」でもお知らせ予定ですので、ご興味を持っていただけた方は、サイトをブックマークいただくか、上のボタンからInstagramをフォローいただけると幸いです。販売前の商品を個別に先行販売(10~15% OFF予定)することも可能ですので、どんな商品があるか気になる方はお気軽にDMください。