パリのウェディング前撮り セーヌ川とエッフェル塔を背景に

パリでウェディングフォト撮影:現地手配で安くかつ思い出に残る体験を

今回のパリ旅行の1番の目的は、パリでウェディングフォトを撮ること!結婚自体は随分前にしており、日本で式も挙げていたのですが、和装のみだったのでどうしても人生に一度ドレスを着たい!と思ってパリでのウェディングフォト撮影を計画しました。また今回は、後述の理由によりカメラマン、レンタルドレス、ヘアメイクすべてを個人で手配して前撮りを行いました。調べてみても個人で手配されたという情報は全然見つからなかったので、パリでのウェディングフォト撮影(前撮り)を検討されている方の参考になればと思います。

Contents

パリでウェディングフォト撮影を現地手配しようと思ったわけ

まず、パリでのウェディングフォト撮影にあたり、わたしたちが現地ですべて個人で手配しようと思った理由をご紹介します。

理由は主に3つです。

  1. 調べたところパリに拠点があり「前撮り」プランとしてパッケージを提供している日本企業があったが、1社のみでシンプルに値段が高い
  2. また、その1社にお願いする場合ウェディングドレスを日本から持っていく必要があった。これまで行ったヨーロッパの各都市の中でも、パリはスリの危険度が最高レベルでやばく(イタリアと同じくらい)、スーツケースを2つ持ってパリの街を移動したくなかった
  3. 英語フランス語対応の海外企業で前撮りのパッケージプランがないか検索したが、あまりいいプランが見つからなかった。調べていくうちにわかったこととして、フランスでは結婚式の撮影なども個人で手配することが多いようで、とにかく個人カメラマンのマッチングサイトなどが日本と比較して多い。「パッケージ」という文化がなさそうなため、見つけた数社もあまり期待ができなさそうと思った

順に詳しく説明していきます。

パリのウェディングフォト プティ・パレの敷地内での撮影
プティパレでの撮影シーン by 夫

理由1. パリで展開する日本企業の値段が高い

名前は伏せますが、「パリ ウェディングフォト」などで検索されると上位ヒットするサービスがありますよね。2サービスヒットするのですが、名前が違うだけでどちらも同じ企業、同じサービス内容です(おすすめしないので特にリンクは貼りません)。

打ち合わせから試着、当日の撮影まですべて日本語で対応してもらえるというメリットはあると思いますが、金額は150カットで28万円ほど。なおこの記事を書いているときに改めてサイトを見てみると、円安に伴って2023年から値上げされるとのことで、今後ますます高くなりそう。

理由2. 日本からドレスを持っていきたくない

上記サービスを利用する場合、日本で試着したドレスを自分で現地に持っていく必要があるとサイトに記載がありました。ドレスはかなり嵩張りますから、絶対に専用のスーツケースが必要になります。つまり、日本に帰るまでパリの街をスーツケース2個持って移動しないければならないということです。

わたしは今回9日間パリに滞在し、宿は3回変えました。その都度メトロで移動する必要があるわけですが、パリのメトロはスリの巣窟!!!これまでヨーロッパを色々巡ってきましたが、こんなにひどいのはイタリア各大都市とパリくらい。路線にもよりますが、本当に注意が必要。スーツケースを持っているだけで旅行者だとバレ狙われ度100%なのに、両手が塞がっているなんて「盗ってください」と言っているようなもの。

さらにパリのメトロは基本的にエレベーター・エスカレーターがありませんので、1個運んでもう1個運んで…としている間に置き引きに遭う可能性も。個人的にはほんとうにおすすめできません。

理由3. 「パッケージプラン」という概念がそもそもない模様

日本の結婚業界では、前撮りに限らず結婚式自体でも「パッケージ」があるのが当たり前ですが、英語とフランス語で色々調べてみたところ、どうやらフランスではパッケージプランというのが一般的ではないよう。フランス人の友達に聞いても、「結婚式場」というものがそもそも一般的でなさそうで、教会や市役所などで式を挙げて、レストランやビーチなどでパーティというパターンが多そうでした。

そんなフランスでは、個人カメラマンビジネスが盛んなようで、カメラマンが登録しているマッチングサイトや、カメラマンを派遣する企業のページなどはたくさんヒットしました。

そこで、費用を抑えつつほぼ手ぶらでパリに行くために、現地個人手配という選択をすることにしました。

パリのウェディングフォト 撮影スポット
ビラケム橋でのショット。自転車道なので自転車に気をつけながら・・・

前撮りに向けての日本での手配

パリに現地の知り合いは何人かいましたが、前撮りをしたことがある友達は1人もいなかったので、とにかく自分たちでゼロからネットで探して、内容や価格を比較しました。人によって必要なものは変わってくるかと思いますが、撮影にあたっては以下の3つを主に手配する必要があります。

  1. カメラマン
  2. レンタルドレス
  3. ヘアメイクアーティスト

それぞれをどのように手配したか、以下で詳しくご紹介します。

何はともあれカメラマン探し

とにもかくにも、ウェディングフォト撮影のためにはカメラマンが絶対に必要です。そして今回実際に撮影してみてわかったのは、人気のカメラマンは忙しいということ。パリに行く日程が決まったらすぐに、カメラマンの予約をしておきましょう。ドレスとヘアメイクアップアーティストは後からどうにでもなります。今回私たちが撮影を行った9月などのベストシーズンならばなおさら、早めに押さえておくのがおすすめです。

ウェディングフォトカメラマンの探し方ですが、日本語で検索しても全然ヒットしないことがわかったので、英語とフランス語で検索をしました。ウェディングフォトに限らずパリでの写真撮影需要は大きいようで、外国人向けに英語のページがたくさんヒットしましたので、結果的に英語だけでよさそうでした。英語で検索するときは “prewedding photoshooting in Paris” や “prewedding photography in Paris” といった単語で検索しました。

私たちが依頼したカメラマンとその理由

企業が提供しているサービスもいくつかありましたが、最終的にわたしたちがお願いしたのは Eny Thérèse という個人のカメラマン。彼女はインドネシア出身ですが、パリに20年以上住んでおり、英語とフランス語を話します。

決め手は以下の4つです。

  1. 彼女のHPを見て、ウェディングフォト撮影の実績があったこと
  2. 他のカメラマンは割とセピアやモノクロ風な色合いが多そうだったのに対し、Enyのタッチはくっきりなのにふんわり系で好きだったこと
  3. 何より価格が安かったこと
  4. 安いのにカット数に制限なくよかった写真はすべてもらえるらしいこと

1.と2.については書いているとおりですが、3.と4.について補足すると、今回わたしたちが依頼したプランは “Halfday Prewed InMyCar”というプランで、パリ市内の最大5箇所を専用カーでめぐりながら4~5時間で撮影するものです。金額は驚異の750€で、上に書いたようにもらえるカット数に制限はありません(日本企業を含め、120~150カットなど上限があるのが一般的)。わたしたちは最終的に、レタッチ済みの写真を322カット納品してもらいました。

気になった方は、上記HPから予約するか、HP記載のメールアドレスかEnyのInstagramから連絡してみてください(本人の許諾を得て載せています)。

閑話休題:パリのウェディングフォトのベストシーズンは?

9月のパリは晴れの日が多く、気温も12〜20℃くらいなので本当に気持ちがいいです。朝早い撮影だったので、肩を出していることもあり最初の方は肌寒いくらいでしたが、興奮していたのであまり気になりませんでした。しかし乾燥にはご注意を!

冬は東京と同じくらいの寒さの記憶ですが、東京と違ってとにかく曇りの日が多く、記念撮影にはあまり向いていません。

夏の時期はサマータイムを導入していることもあって、21時ごろまで明るいので、夜の撮影にも向いています。また例年であれば、湿気が少ないため日本の夏よりも涼しく過ごしやすいはずですが、2022年は異常気象でパリの水不足や40℃を超える酷暑日が報じられていましたので、慎重になりたいところではあります。

そのため個人的には4月、5月、9月あたりがおすすめです。

パリのウェディングフォト ドレスを着た花嫁が回っているシーン
ピラケム橋にて。とっても好きな一枚です。重たいドレスを持っての回転は目が回りました笑

レンタルドレスブティック探し

続いてレンタルドレスについてですが、こちらは自分で探した企業と、Enyに教えてもらった企業2つを比較して、最終的にEnyに紹介してもらった TOP BRIDAL PARISという企業のドレスを借りました。

Whatsappでドレスの金額感を教えてほしいと連絡すると、すぐにカタログを送ってもらえました。カタログは2種類で、一律450€の“Classic and Evening selections” と、ドレスによって値段が異なる“Premium and Prestige selections” です。

Classic and Evening selectionsだけで150種類ほどのドレスがあるため、気になるドレスがすぐに数点見つかりました。実際に借りてみるとわかるのですが、ふわふわ見えるドレスも布が大量に使われておりとても重たいので、これを日本から持っていかなくて済むのは本当に便利だなと痛感(ドレスの借り方などについては後述)。

ヘアメイクアーティスト探し

ヘアメイクも同じくEnyから3人紹介してもらい、それぞれWhatsappやInstagramで連絡をしました。その中で1番反応が早く、料金も安かったLili (instagramアカウント @lili_hairdo)という台湾の方にお願いすることにしました(サービス内容など詳しくは後述)。

ここまで決めたのがウェディングフォト撮影の約2ヶ月前。ヘアメイクアップアーティストについては、3人のうち1人はすでに当日埋まっておりそもそも予約が取れなかったので、個人で手配する場合は本当にお早めに。

撮影1週間前〜前日にやったこと

いよいよ撮影日当日が近づいてきました。日本を発つ少し前から前日までにあったことをご紹介します。

撮影スポットの確認 with カメラマン

WhatsappのメッセージでカメラマンEnyとやり取りをし、当日の撮影スポットを決めました。Enyのおすすめルートがあるため、特にこだわりがない方は丸っとお任せでも問題ないと思います。

わたしたちは基本ルートに入っていたアレクサンダー三世橋にはあまり興味がなく、その一方でエッフェル塔とルーブルのピラミッド前では撮影をしたかったので、それをベースに組んでもらいました(それ以外はお任せ)。なお、モンマルトルでの撮影も可能か訊いてみたのですが、モンマルトルを入れる場合はエッフェル塔とモンマルトルの2箇所になってしまうと言われ、あっさり諦めました。

パリのウェディングフォト ルーブル美術館のピラミッド前にて
夫の唯一の希望でルーブルを入れましたが、ルーブルで撮影をするなら夜がよかったかも?と思ったり

結局当日は、わたしが思っていたよりもたくさんのスポットで撮影を行ってくれ、夫もわたしもお昼になる頃にはクタクタでした。

ヘアスタイルの相談 with ヘアメイクアーティスト

ヘアメイクアップアーティストのLiliから当日どんな髪型にしたいかとメッセージがあり、Instagramで髪型を検索してイメージ写真を何枚か送りました。また、ホテルの部屋番号と予約時の名前もお伝えしました。

わたしは結婚式のあとバッサリ髪を切ってしまい、肩にかかるかかからないかくらいの長さだったのですが、イメージ写真通りばっちりアップにしてくれ、こちらも大満足。

レンタルドレスの試着&借りる at パリの貸衣装屋

最後はパリに行ってからのTo Doです。通常は撮影日の前日に衣装の試着と貸し出しを行うらしいのですが、私たちの撮影日は月曜日で、日曜日はお店が定休日のため、土曜日に TOP BRIDAL PARISの店舗へ行き、日本で選んでいたドレスを試着しました。

TOP BRIDAL PARISの貸し出し用店舗はアパートの一室にあり、前日にWhatsappでアパートへの入り方が動画付きで送られてきました。一点だけ気をつけた方がよいのが、店舗は治安の悪さで有名なパリ北駅のすぐそばにあるため、暗くなってからは絶対に近づかないこと。夏〜秋にかけては暗くなるのが20時過ぎなので基本問題ないですが、冬場は17時ごろには暗くなってくるので、予約&返却時刻は日中に。

貸衣装屋TOPBRIDAL PARISの貸し出しドレス
TOP BRIDAL PARISで借りたドレスは、このような袋に入れて渡してもらえます。結構重たい。

事前に2着選んでいたのですが、結局1枚目に着たドレスが気に入ったので2着目は着ずに1着目で即決。前日に身長・体重を伝えていたのですが、これ以上ないくらいぴったりなサイズのものを用意してくれていたので、補正は特になし。お会計まで含めて10分ほどで終わり、店員さんもびっくりしていました。

1着目にはクラシカルな裾の広いクラシカルなドレス、2着目には丈が短めな淡いピンクのシフォンドレスを選んでいたのですが、撮影をしてみてTHE ウェディングドレスだとわかる1着目にしてよかったなーと思います。パリの街に映えますし、撮影中に道行く人々からお祝いしてもらえる!笑(これは結構マジ)

カタログではクラシカルドレスは450€となっていたのですが、後から考えたらなぜか400€でした(ラッキー!)。カードか現金支払いで、借りるときに支払います。「ハイヒールは要る?」と訊かれたので、必要な方はハイヒールも借りられるようです(有料/無料不明)。わたしはパリへはショートブーツで来ており、裾が長くて足元まで見えないドレスにしたので、自前のブーツで撮影に臨みました。石畳が多いですし、何よりドレスが重たくて疲れるので、ブーツで本当によかった、、、

撮影当日のできごと

続いて、いよいよ撮影当日の様子についてお話しします。

メイクアップ&ヘアセット

当日は、朝7時にカメラマンのEnyがホテルまで迎えに来てくれることになっていたので、6時ごろにヘアメイクのLiliがホテルに来てくれることになっていました。それに備えて朝5時には起床。わたしの方は顔を洗って肩〜背中に日焼け止めを塗る、くらいしかやることはなかったのですが、狭いホテルですからヘアメイク開始までに夫の方を仕上げておく必要があり、早めに行動を開始しました。

ちなみにパリのホテルはスイーツとかでない限りどこもめちゃくちゃ狭いです。わたしたちがこのとき宿泊していたオテルメルキュールパリ17バティニョルは、パリ中心部にしてはまだそれでも比較的広い方で(狭いところは11平米とか普通にあるw)、エッフェル塔に近いためウェディングフォト撮影にはとっても向いていました。

ちょうど夫の準備ができたところで、5時45分くらいに部屋のドアがノックされました。はやーーい!Liliだと思ってドアを開けると、Loryと名乗るメイク担当の女性でした。当日になるまで2人体制なのだとは思っていなかったのでびっくり!ヘア担当のLiliが到着する前に早速メイクを開始してもらいました。

Loryとのやりとりは基本的にフランス語でしたが、とても優しく親しみやすい方で、楽しくおしゃべりをしながら進めていただきました。メイクに対してあまりこだわりはなかったので「ナチュラルで」とお伝えし、普段の自分のメイク写真を見せてイメージをすり合わせました。

6時15分あたりでLiliが到着!このホテルの駐車場がとてもわかりにくかったのだそう。 前日に完成イメージを共有していましたので、すぐにヘアセットに入ってもらいました(Liliは英語とフランス語が堪能ですので、3人でフランス語で話していてわからないことがあると、Liliが英語で通訳をしてくれました)。

出張ヘアメイクサービスでホテルで前撮り用のヘアメイクをしてもらっている様子
ヘアメイク中。2人ともとても慣れた手つきでプロの技でした

ヘアメイクがすべて終わったのは7時10分ごろ!おしゃべりが楽しくてあっという間でした。現金で300€をその場でお支払い。2人いらっしゃるとは思っていなかったので、後から考えるとお得すぎます。その後ドレスを着るのを手伝ってもらい、いざみんなでロビーへ。

カメラマンとホテルロビーで合流

カメラマンのEnyと運転手の方は6時45分にはホテルに着いていたようで、かなりお待たせしてしまいました。まだ夜明け前で辺りは暗い中、専用カーでホテルを出発。天井がガラス張りになっているとても開放感のある車でした。

撮影中は専用カーで移動
専用カーで移動中。リクエストすればオープンカーを借りてもらうこともできるのだとか(特に追加料金なし)。明け方は冷え込みが強いのでパーカーを羽織っています。

まずは1番近くにあるトロカデロへ向かいます!

パリでの前撮り撮影

ここからは実際に当日回った撮影スポットを順を追ってご紹介します。

撮影スポット1:トロカデロ(エッフェル塔前)

車で10分ほどで着いたのがトロカデロという撮影スポット。人類博物館や海洋博物館がある場所で、エッフェル塔を真後ろに撮影ができる場所です。地上から少し高さがあるためとっても写真映えします。

エッフェル塔を背景に写真を撮られている花嫁
日が昇ったあとの写真。気づいたら45分くらい撮影していたので、同じエッフェル塔背景でもさまざまな光のパターンがあり綺麗でした

トロカデロに着いたときはまだ日が昇る前だったのに、すでにウェディングフォトなどを撮っている他の組みがたくさん!(7組くらいはすでにいたかな?)カメラマン同士が顔見知りのようで、他のカメラマンと話をつけるEny。少しだけ順番を待って撮影を開始しました。

このとき「なるほど」と思ったのが、観光客やカメラマン付きじゃないウェディングフォト撮影の方々がトロカデロにやって来るのですが、プロのカメラマンに大声で怒られてるんです。 多分プロカメラマン同士の慣習みたいなものがあり、順番を守らずに入って来た人や、カメラの延長線上に入って来る人は問答無用で追い払われるという…

Enyに聞いてみると、「ほぼ毎日ここに来てる。ここがオフィスみたいなもの」と笑って言っていたので、一見さんや新参者がトロカデロに入り込むのは難易度がスーパー高そう。実際、フランス語を話さないカメラマンが何組かいたのですが、その方々は順番待ちの交渉もできないので隅っこの方で撮影するしかないようでした。その意味でもパリで実績がありフランス語が話せるカメラマンの方は必須だなと感じました。

カメラマンがエッフェル塔を背景に撮影しているところ
隣にもうひと組見えてますが、1番の人気スポットだけあって写真のこちら側にもっとたくさんの写真待ち組がいます

撮影中はEnyが英語でポーズや目線を全カット指示してくれるので、演者はその指示に頑張って応えるだけ。中には、日本ではやらないような気恥ずかしいポーズもあったりするのですが、それもパリでの撮影っぽくていい思い出。

その中でもトロカデロの撮影で1番思い出に残っているのは、なんと言っても鳩を使った演出。パリには至る所に鳩がおり、また日本の鳩のように近づいてもあまり逃げない子が多いのが特徴です。トロカデロにもたくさんいるのですが、Enyがおもむろにカバンから袋を取り出し、そこにいた男性の方に袋を渡して何やら指示をしています。

その後すぐに判明するのですが、袋には鳩のエサが入っていたのです!餌を撒きながら鳩を集める男性。ヘビ遣いならぬ鳩遣い…いい塩梅に鳩が集まって来たところで、撮影開始です。

Enyの”Un, Deux, Trois (1, 2, 3)!” で男性がエサを空中に撒き、飛び立つ鳩たち。Enyによると、トロカデロの鳩たちはエサの食べ過ぎで太っていてあまり高く飛ばないのだそうですが、それでもきれいなショットが何枚もありました(笑

エッフェル塔を背景に鳩を飛ばしてウェディングフォトの前撮りをしている様子

撮影終了後に男性に5€を渡すEny。すごい仕事があったもんだ・・・

撮影スポット2:ビラケム橋(ビル・アケム橋)

専用カーでピックアップしてもらって次に向かったのは、エッフェル塔にほど近いビラケム橋(ビル・アケム橋)です。両側に歩道と車道があり、中央部分は自転車道、さらにその上に地下鉄が走っている印象的な橋で、個人的にはここの風景が1番好きでした。

ビラケム橋(ビル・アケム橋)からはエッフェル塔がきれいに見えるため、ここもウェディングフォト撮影のカップルが複数いました。中にはその場でシャンパンを開けて撮影している人たちも。すっかり日が上り、雲がほとんどない秋晴れの1日の始まりです。

パリのウェディングフォト セーヌ川を背景にカメラマンと
ビラケム橋のちょっと出っ張っている部分にて。ここからもエッフェル塔が綺麗に見えます

エッフェル塔を背景に満足するまで撮影した後は、自転車道に移動してさらに写真を撮ります。通行止めになっているわけもなく、自転車が普通に通っているので、極力邪魔にならないよう配慮しながらの撮影です(たぶん毎日通勤している人などはもう慣れている気もしますが)。

パリのウェディングフォト ビラケム橋にて
ビラケム橋の自転車道にて。普通に自転車・歩行者が通るので気をつけながら撮影

2階部分を走る地下鉄を支える柱の形がとてもきれいで、絵になる写真をたくさん撮ってもらえました。

撮影スポット3:プティ・パレ

続いて訪れたのはプティ・パレ。”パレ”はフランス語で宮殿の意味で、1900年開催のパリ万博の会場となりました。敷地内ならびに常設展は無料で入ることができます(特別展は有料)。裏側?から入るのは初めてなのですが、白黒のオブジェが敷地内にたくさんあり、これはこれで面白かったです(パリファッションウィークを控えていたので、たぶんそのためのオブジェ)。

パリのウェディングフォト撮影 新郎と新婦
パリファッションウィークのための工事がパリの至るところでされていました。予約当時は何も考えていませんでしたが、後から考えてみると被らないようにする必要がありますね。

プティ・パレ内には小さな公園もあり、この時はすっかり葉が落ちていましたが(早い!)、春や夏はさぞきれいだろうとおもいます。

パリのウェディングフォト プティパレの庭園にて撮影
プティ・パレの並木道にて。木々はすっかりはげちゃびん。いくら東京より涼しいからと言ってもちょっと早すぎる気が・・・

このあたりですでにドレスの裾は真っ黒ですが、気にせず撮影を進めていきます。

撮影スポット4:ルーブル美術館近くのお土産屋

プティ・パレからルーブルへは歩いて向かったのですが、その途中でメトロの入口やお土産屋さん前など、パリの街中感溢れる写真も何枚か撮影してもらいました。特にリクエストしたわけではなく、Enyに指示されるままについていっただけですが、結果的にこれらの写真がとてもよくて、カフェなど街中写真がもっとあってもよかったかなと思ったくらい。

パリのウェディングフォト お土産やさん前にて
ルーブル美術館前のお土産屋さん前にて。買わないポストカードを渡されてそれをひたすら見つめたり・・・など、面白い演出がたくさん

撮影している時は、「そうはならんやろ!」みたいな角度や2人の立ち位置が指示されて、「これで正解なのか・・・?」と自問自答をしていたのですが、出来上がった写真を見るととってもいい感じに。上の写真もわたしは限界まで首をひねっています(笑

撮影スポット5:ルーブル美術館

わたしたちがリクエストしていた最後の目的地、ルーブル美術館にやってきました。10時半あたりだったかと思いますが、夫はこのあたりですでにだいぶ疲れていました。わたしは肩出しと重たいドレスによって本当はもっと疲れているはずなのですが、この時はまだアドレナリンが切れていなくてだいぶ元気。

パリのウェディングフォト ルーブル美術館前にて撮影
このショットとっても好き。初見ではどこかあまりわからない気もしますが笑

さすがのルーブル、どこよりも観光客がたくさんおり、たくさんの人に生温かく見守られながらの撮影でしたが、ルーブルのピラミッドで記念撮影をする人はあまりおらず、撮影自体はどこよりもスムーズに完了しました。

パリのウェディングフォト 純白のドレスを着た新婦と新郎
ルーブルのピラミッドにて。近すぎるとピラミッド感があまりわからない笑

撮影スポット6:ポン・デ・ザール(ルーブル前の”芸術橋”)

最後の最後にやってきたのは、ポン・デ・ザールというルーブル美術館前にある橋。日本語でスペルアウトするのが難しいですが、フランス語だとPont des Arts と書き、Pontが橋、Artsが芸術の意味なので「芸術橋」ですね。ルーブル前ということもあってか、絵描きが橋の上で絵を描いているスポットです。

パリのウェディングフォト ポンデザールの上にてセーヌ川を眺めながら

夫はもう帰りたいモード全開でしたが、Enyの情熱に負けて数カットだけ撮ってもらいましたが、本当に撮ってもらってよかった。ここもすごくきれいです。

ちなみに専用カーでホテルへ帰っているときに凱旋門前を通ったのですが、「凱旋門でもちょっと撮影する?本当に撮らなくていいの?」とEnyに何度も聞かれました。どれだけサービス精神旺盛なの!!撮影自体は先に書いたとおり金額固定で、たくさん撮ったからと言って特にたくさん売れるというわけでもないのに、各スポットで本当にたくさんの写真を撮ってくれました。

ドレス返却

撮影が終了し、ホテルに送り届けてもらってからは着替えてホテルで休憩!撮影中は全然気がつかなかったのですが、ホテルに着くとわたしの方がぐったりしてしまい、チェックアウト時刻の直前までホテルで寝ていました(前日にホテルのレセプションに相談し、無料でチェックアウト時間を遅らせてもらっていたのです。そういう意味でも本当におすすめのホテル)。

チェックアウトしてからは、スーツケースをレセプションに預け、TOP BRIDAL PARISのアパートに返却しに行きました。北駅周辺は先にも書いたとおり、何度も訪れたい場所ではありませんがそこはしょうがない。パリ市内であれば、ドレスのデリバリーと引き取りをそれぞれ50€でしてくれるようなので、思い切ってお願いしてみてもよいかも。

日本に帰ってから

撮影後特にすべきことは何もなく、写真の完成を待つだけ。特に急いでいなかったので、Enyには「ゆっくりでいいよー」と伝えていたのですが、2週間ほどで写真を送ってくれました。すべてのデータはGoogle Driveに格納されており、レタッチ済みの写真がなんと322枚も!編集大変だっただろうに、本当にありがとう♡

パリでのウェディングフォトにかかった金額

さて、最後に改めて今回のパリでのウェディングフォト撮影にかかった金額をまとめます。

カメラマン

Enyというパリで20年以上の経験があるカメラマンに個人で依頼しました(リンクは最初に紹介している箇所にて)。半日パリを専用カーで周り、出来上がり写真に制限がないプランで750€でした。日本にいるときに前金として100€をお支払いし、当日650€を現金でお渡ししました。

前金の金額は100€以上であればいくらでもよいみたいで、その時の為替状況を見て先に全額払ってしまってもよいかもしれません(前金はPaypalで払いました)。ちなみに、キャンセルは2日前まで可能ということで、万が一飛行機が遅延した!といった場合も安心です。

ヘアメイク

ヘアメイクはLiliというヘアスタイリストにお願いしました。当日は2人でホテルに来てくれ、値段は300€。ホテルの場所や時間などによって金額が変わるようなので、まずは連絡をして値段を聞いてみてください。

レンタルドレス

ドレスはTOP BRIDAL PARISというお店で借りました。クラシックドレス1着450€のはずですが、なぜか400€でした(このブログ記事を書くときに改めてカタログを見て、あれ?となりました笑)。必要であればハイヒールやヴェールを借りることもできます。フィッティング(サイズのお直し)が必要な場合は、1着目が100€、2着目以降30€かかります。

またドレスは3日間借りることができ、わたしたちの場合は土曜日に借りてなぜか木曜日までに返せばOKと言われました(日曜日が定休だから、と言われたのですが、その場合でも火曜日なような…笑)。

最終的な感想

個人で撮影を、しかも海外でウェディングフォト撮影を手配するなんて人生で初めての経験でしたが、結果的に大大大満足な経験となりました。ドレスやヘアスタイルの出来栄えという意味でもですが、パリでの撮影という非日常な体験、普通の旅では味わえない特別な経験自体がいい思い出で、めんどくさがらずにちゃんとやってよかったなと思いました。

それぞれの担当者とWhatsappで常時やりとりできたからか、不思議と不安感みたいなのは一切なく、当日を迎えることができました。パリでのウェディングフォト撮影をしたいなと考えている方は、ぜひ個人手配も検討してみてくださいね!きっと素敵な経験になると思います。

パリのウェディングフォト パリの街角撮影
これもとっても好きな一枚。パリの街中もっと入れてもよかったかなーという気持ちです(撮影中はとっても恥ずかしかったですがw)
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「パリでウェディングフォト撮影:現地手配で安くかつ思い出に残る体験を」への3件のフィードバック

  1. 記事読ませていただきました。
    とても分かりやすい記事で参考になりました。
    同じくパリでのフォトウェディングを考えているのでず、タキシードはどうやって準備したのでしょうか?
    教えていただけると幸いです。

    1. 土屋さん
      記事を読んでいただきありがとうございます。お役に立てて何よりです。
      パリでのフォトウェディングを検討されているのですね。夫はタキシードではなく普通のスーツを着用しました。もともと持っていたネイビーの上下に、ベストとラペルピン(少し派手目なもの)を新規に購入しました(ラペルピンは今回限りなので楽天で2000~3000円のもの)。これら+革靴を日本からスーツケースの片面に入れて持って行きました。同じ日に撮影していた他のカップルの様子などを見ると、これでも1番フォーマルな方で、他の国からいらしていた方々はもっとカジュアルな装いだった印象です。
      タキシードを探していらっしゃる中お役に立てずすみません。素敵な体験&写真となることを願っています。

      1. ご丁寧にありがとうございます。
        フォトウェディングと言えばというイメージでタキシードしか頭になかったためとても参考になりました。
        スーツというだけでも1番フォーマルなんですね!
        妻と話し合いまた検討させていただきたいと思います。
        改めてとても参考になる記事ありがとうございました。
        またブログ楽しみにしております。

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