フランス語中級者のためのおすすめ参考書5選(文法・読解)

フランス語中級者向けのおすすめ参考書

こんにちは。Yuccopooh.comを運営している管理人のyuccopoohです。普段はもっぱら旅行先の国や都市について紹介しているのですが、新型コロナウイルスの影響が全世界に広がっている現在、海外旅行なんて夢のまた夢・・・ということで、この機会にこれまで溜め続けていたフランス語の中級参考書について紹介したいと思います。

フランス語の中級作文については以前紹介させていただいたので、今回は文法と読解向けの中級参考書をご紹介します。

フランス語作文の記事はこちらをご参考ください▼

【フランス語をもっと流暢に】フランス語作文おすすめ参考書

フランス語中級者向けのおすすめ文法参考書

フランス語の文法を一通り終えて、旅先などで簡単なフランス語ができるようになった人にとっては、「中級レベルのフランス語を勉強したいのに今さら文法?」と思われるかもしれません。

しかし、もっと流暢にフランス語を操れるようになるためには、単に文法を覚えるだけでなく、どうしてそのようになるのかをしっかり理解する必要があります。

わたしの実体験として(今もそうなのですが)、文法と単語がわかるようになるとある程度フランス語の文章がスラスラ読めるようになるので、あたかもフランス語ができるようになった気がするのですが、いざフランス語で文章を構築しようとすると、「あれ、ここは単数と複数どっちが正しいんだろう?」「ここは定冠詞?それとも不定冠詞?」など、頭のなかがハテナでいっぱいになります。

フランス語の文法を心からは理解できていない証拠だと痛感しました。

1. 解説がくわしいフランス文法問題集

そこで見つけたのがこちらの「解説がくわしいフランス文法問題集」です。問題を解く形式になっているのですが、正直かなり難しいです。初級のフランス語文法は一通り終わっている前提で、中級・上級への橋渡しのために文法理解をより深める仕立てとなっています。

この本の目的は、単に正解を見つけることではなく、なぜその形が使われるのかを理解することにあります。先入観にとらわれず、頭を柔軟にして学習すれば、従来とても難しいと思われてきた冠詞や時制などが思いのほか簡単だと感じることができるでしょう。

「解説がくわしいフランス文法問題集」>「この本の使い方」より

章立ては次のようになっています。

1.冠詞 2.所有の表現・指示の表現 3.形容詞と限定辞 4.不定形容詞 5.関係代名詞 6.補語代名詞 7.中性代名詞 8.非人称・受動態 9.疑問文・否定の表現 10.現在形・近接過去・近接未来 11.複合過去形 12.半過去形 13.大過去形 14.単純過去形 15.未来形 16.仮定文と条件法 17.話法と時制の一致 18.原形 19.接続法 20.現在分詞とジェロンディフ 21.「〜で」、「〜に」に対応する前置詞 22.副詞の位置 23.比較の表現 24.原因・結果の表現 25.譲歩・対立の表現

上のトピックを見るだけで、「そうそう、それ苦手・・・!」というフランス語文法がありませんか?わたしはまだ半分ほどしか解いていないのですが、タイトルの通り解説が詳しいため、非常に勉強になっています。著者の西村牧夫先生はパリで冠詞・時制・文法教育の研究をされていたということもあり、信頼して読み進めることができます。

2. 発信型 日本人が使いこなせないフランス基本単語小辞典

こちらは文法書ではないのですが、自分でフランス語を組み立てるためには単語の適切な理解が必要だと思っているので、こちらで紹介させていただきます。

こちらの参考書は「小辞典」というタイトルだけあって、通常の参考書とは毛色が異なります。基本語彙に絞って見出し語が480語収録されており、語の意味と例文をひたすら読み進めていくこともできますし、一度読み終わってからも辞書のように利用することもできます。

本書は、フランス語教育の第一人者である久松健一先生の執筆で、参考書に載っているフランス語を覚えても、日常会話では役に立たない!ということから、本当に使われているフランス語を例文として収録したものです(英語の教科書でいうところの “This is a pen” 的な例文をいくら覚えても意味がないよ、ということですね)。

本書は日本人が「使えない」言い回しをたくさん載せました。単語は知っている、でも、文としては基本の例もうまく使いこなせない。初級から中級へと階段を上ろうとしている多くの方がこの点に悩んでおいでです。(中略)この点を正そうと教科書をめくっても、そこに載っているのは実際の会話から遊離した、不自然で、人工的な “例文のための例文”。実際に使ってみたら、そんな言い方は古いと冷たく言われてしまう!(中略)そうした単語学習の「ゆがみ」、基本例文の「不自然」を正したいと思います。

「発信型 日本人が使いこなせないフランス基本単語小辞典」>「はじめに(本書の試み)」より。

本屋さんのフランス語コーナーにいくと久松先生の著作を必ずといっていいほど目にしますが、中でも本書はおすすめです。350ページ弱ある参考書なので、恥ずかしながら最後まで読み進められないかも…と思いながら手に取ったのですが、その心配とは裏腹に手のサクサク進むこと!読み物として純粋に面白かったです。

フランス語中級者向けのおすすめ読解参考書

フランス語のスキルを身につけるためには、量をこなすことも必要ですよね。そこで続いてはフランス語多読向けの2冊を紹介します。

3. 日本人が知りたいフランス人の当たり前 フランス語リーディング

最近よく本屋さんで見かける「日本人が知りたい」シリーズのフランス語版です(フランス語のほかに、英語、ドイツ語、スペイン語などもあります)。

フランスの興味深い文化や歴史、暮らしぶりなどがテーマとして紹介されており、レベルとしては結構難しいです。日本語訳はもちろんついており見開きで簡単に見れるようになっていますが、構文の説明などは一切ないので、きちんと文法を理解して自身で読解していける人が対象です。

テーマは全部で50章あり、こちらですべてを記すには分量が多すぎるので、一部だけを紹介しますね。

1.フランス人にとってカフェって何? 8.なぜ夏のバカンスはこんなに長いの? 10.フランス人はたくさんパンを食べるの? 15.パリで訪れるべき小さな美術館は? 18.ブルゴーニュとボルドーワインの違いは何? 19.ロワール川沿いに城が多いのはなぜ? 20.フランス人の好きな歴史的人物は誰? 23.フランスは極右になだれを打っているの? 25.同性カップルの結婚は認められているの? 26.なぜフランスの出生率は高いの? 28.フランスは核エネルギーを推進し続けているの? 32.バカロレアって何? 36.なぜフランスはテロリストの標的になるの? 41.『星の王子さま』はなぜそんなに人気があるの? 46.どうしてフランス人はそんなにスリムなの? 48.フランス人は英語を話さないって本当?

CDやダウンロード音声はついていないので、本当に多読に特化した参考書です(別売りで購入可能)。わたしは語学を学ぶときは音から入る派なので、参考書を選ぶ際は音源があることをとても重要視するのですが、音源がついているとリスニングや発音の方に時間を割いてしまってなかなか読み進められなかったりするので、「本書は多読用!」と割り切って「読む」ことに集中しています。

4. 中級をめざす人のフランス語文法

タイトルに「文法」とついていますが、わたしは本書は読解向けの本だと思っています。全30のレッスンからなっており、すべてのレッスンが以下の構成となっています。

2人のディアローグ(音声つき)→単語の意味・ディアローグ内の定型表現の解説→文法の説明・例文→ディアローグ内の定型表現を使った例文(音声つき)→練習問題

文章のレベルとしては 3.の「日本人が知りたいフランス人の当たり前」よりも易しく、単語やフレーズの解説が詳しくされているので、辞書を片手に頑張らなくても読めてしまう参考書です。

また CDがついており、音源のスピードも速すぎないので、歩いている際に後ろで流したり音読をするのに向いています。

番外編

最後に、文法でも読解でもなく、作文というにはちょっと短すぎるのですが、興味深かった参考書を紹介します。

5. 英語・フランス語どちらも話せる!

本書は「2.発信型 日本人が使いこなせないフランス基本単語小辞典」の久松先生の著作で、短い日本語を英語とフランス語で書いてみるという問題集です。正直、2.の小辞典の著者と同じ人とは思えないくらい、解答が型にはまった教科書的なフランス語であり英語で、解答の信頼性としてどうなんだろう・・・というツッコミどころはあるのですが、なぜ本書を紹介しているかというと、本書によって英語からフランス語に入ることの癖をつけることができるようになったからです。

フランス語を学習しはじめた頃から、フランス語と英語は似ているなぁと思ってはいたものの、これまでフランス語で作文をするときは日本語→フランス語で考えていました。しかし簡単な文章を英語とフランス語にサクサク訳していくうちに、英語→フランス語もしくはフランス語→英語で訳す方がとても楽なことに気がつきました。

特に冠詞や前置詞など、英語では当たり前に使いこなせている感覚がフランス語ではなぜかできていないことに気づき、英語と同じように考えていけばよいのだと気づけて、英語とフランス語を変換するシナプスが脳内に構築できたことは大きな収穫でした(もちろん英語とフランス語では異なることも多いので一概には言えないのですが…)。

個人的に本書は、「この本で英語とフランス語をゼロから身につけよう!一石二鳥だ!」と考えている方には絶対おすすめできませんが(解答がいまいちすぎ、また解説もほぼないので…)、英語とフランス語をリンクさせたいと考えている方にはぜひ試してみていただきたい一冊です。

こちらもおすすめです▼