今回ワルシャワから南部の都市クラクフに移動するにあたり、ポーランド鉄道(Polish Trains)PKPを初めて利用しました。ポーランド国内の移動手段について何も前提知識がなかったのですが、ポーランドで1番驚いたのがこのPKP!とにかく綺麗で快適で、これまで乗ったことのある鉄道の中でダントツで1番好きでした。しかも激安!とにかく安くてワルシャワとクラクフの往復でたったの38€でした。信じられません。利用方法もまったく難しくなかったので、ポーランド国内の移動でぜひ使ってみていただければと思います。
Contents
ワルシャワ中央駅から出発
ワルシャワのシェラトン・グランドに1泊後、翌朝ホテルを出発しバスでワルシャワ中央駅へ。予約していた電車は10:35発でしたが、万が一にも遅れるのが怖かったのと、ワルシャワ中央駅内を散策したくて出発の40分以上前に駅に着きました。
前日はワルシャワ・ショパン国際空港から直接ホテルに向かったので、ワルシャワ中央駅とは初のご対面。これが駅?という感じで、お世辞にもきれいとは言えません。しかも!予想に反して駅舎内にはKioskなどのお店を除いてほとんどお店がない!!!地上階にホールのようなものもなく、すぐに地下に潜る一択です。止まっているエスカレーターも多く、大きなスーツケースを持っている身からすると本当にやめてほしい。
唯一の救いは、駅舎内にスターバックスがあったこと。早々に散策を諦め、スタバで30分ほど時間を潰すことにしました。
ポーランドのスタバ|物価に対して割高/タンブラーの種類は豊富
中央駅という観点で見るとこれまで行ったことのある国の中でぶっちぎりの最下位。古くて、暗くて、設備が整ってなくて、楽しいお店は全然ない。40分後の電車がまったく期待できそうになく、暗澹たる気持ちになりました。
なお駅舎内にはお店が何もありませんが、ほぼ直結と言っていい場所にZłote Tarasy(読み方はわからない…)というショッピングモールがあります。上階はフードコートになっているので、鉄道旅にごはんが必要な方はここで購入するのがいいかも。
Pendolinoの車両
出発10分前くらいにプラットフォームへ降りました。プラットフォーム番号はチケットにも記載されていますが、駅の電光掲示板でも案内されているので、念のため確認します。
今回わたしは、往復ともPendolinoという車両を利用しました。名前からしてそれっぽいですが、調べてみるとイタリア企業の車両のよう。ロシア、ドイツ、スペイン、フィンランドなど15カ国で稼働しているそうで、知らないうちに過去にお世話になっているのだと思います。
プラットフォームに降り立つ前は、駅の雰囲気のせいで暗ーーい気持ちになっていましたが、いざプラットフォームに降り立ってみると、隣のプラットフォームに止まっている電車がとってもモダンでびっくり!駅と電車のこの差は何!?というほど場違いな印象。車内の様子が外からしっかり見えるのですが、車体以上に車内がとってもきれいで、いつの間にかワクワクした気持ちになっていました。
出発時間の5分前頃に乗車する電車が到着しました。ワルシャワ発ではないようで、あまりゆっくりはしていられません。最後尾の7号車を予約してたのですが、新幹線のように何号車がどこに止まるか印があるわけではないので、当てずっぽうで待機。その結果完全に逆側(つまり1号車側)にいたことが判明したので、電車がプラットフォームに入ってから7号車方面へ急行しました。
ポーランド鉄道PKPは全席指定席。チケットには以下の情報が記載されています。
- 旅程:Warszawa Centralna > Kraków Glówny
- 時間:10:35 – 13:07
- 日付:2023年2月26日(ヨーロッパは日付、月、年の順)
- 便の種類:PKP IC
- 便名:EIP 1304
- クラス:二等車
- 車両:7号車
- 座席:16番(ちなみにoは窓側(okno)の頭文字)
車体の外側に便名と車体番号が電光表示されているので、その情報を確認して目当ての号車にGO!
過去のブログを見返すと、フィンランド鉄道VRの車両がPendolinoのものな気がします。総合点で圧倒的にPKPの方が好きでしたが、フィンランド鉄道の車両もとてもきれいでした。
自然豊かでのんびりとした時間が流れるフィンランドの古都トゥルク ヘルシンキから電車で2時間
ポーランド鉄道の車内設備とサービス
わたしが乗ったのは二等車。端っこの車両を予約していたので一等車の車両までは遠く、どんな感じか見ることはできませんでしたが、二等車でも十分すばらしかったです。
座席は薄緑色で統一されており、全席ヘッドレスト&フットレスト付き!座席幅も十分にあり、隣の人と腕が当たるといったことはありません。
そのほか、各席に読書灯、テーブル、ゴミ箱、電源プラグが装備。前の座席との間隔もしっかりあり、めーちゃくちゃ快適です!電源プラグはUSBではなくコンセント式なので、変換プラグを持っておく必要があります。
さらに!乗車後すぐに無料でお水の配布がありました。炭酸あり/なしを選ぶことができます。一等車の場合お水に加えスナックの提供もあるとアナウンスされていました。
ワルシャワ中央駅からクラクフへは、途中に一駅停車するだけなのですが、その際の停車音はなんとショパンの「別れの曲」。さすがショパンの国としみじみ感じた瞬間でした。
車内Wi-Fi
さらにさらに、フリーWi-Fiも提供されており、これが爆速なんです。ポーランド語はまったく分かりませんが、認証画面で出てくる上のボタンには”15MIN”、下のボタンには”E-mail”の文字があるので、迷わず下のボタンを押し、次の画面でメールアドレスを入力して接続しました。
この時チェックボタンが3つ出てくるのですが、ポーランド語がわからないので3つとも選択。どれかはメルマガなんだろうなーと思いつつまあいいやとポチります。結果、今にいたるまでメルマガの類は飛んできていません。
なお、特にメールアドレス認証のようなものも来なかったので、もしかしたら適当に入力しても繋がるのかもしれません。よかったら試してみてください。
荷物ラック
車内には座席上の荷物棚の他に、大型の荷物を収納できるラックが車両の端と車両の接続部分に設置されています。中に入れてバーを下すタイプではなく、棚に荷物を上げて入れる必要があります。そのため、重たい荷物を持っている人は早めに乗るのがおすすめ。往路は始発じゃなかったためすでに1段目が埋まっており、かなり苦労して2段目に収納しました。3段目は高すぎて入れられる自信がありません。復路はクラクフが始発だったので、早めに乗り込んで1段目を確保しました(出発の10分前ごろから乗車できました)。
改札はなく車内検札制
ところで、日本では駅に改札があるのが一般的ですが、ヨーロッパ(特にドイツ以東の中央・東ヨーロッパ)では改札がないのが一般的です。ポーランドもその例に漏れず、駅に改札はありませんでした。
ではチケットの確認はどうするのか?と言うと、車内検札が行われます。「車内」とあえて書いたのは、東ヨーロッパの国では車外での検札も一般的だから。今回ポーランドでは遭遇しませんでしたが、チェコやハンガリーの地下鉄では、プラットフォームや駅舎の出入り口などで抜き打ちで検札が行われています。他の方のブログを読むと、ポーランドでも車外検札は行われているよう。
なお、車内検札時にわたしは二度ともパスポート(正確にはIDカードならなんでもOK)を求められました。他の方は特に見せていなかったので、外国籍の人もしくは特定の国からの渡航者のみ提示が必要なのかもしれません。
ポーランド鉄道PKPを利用したのは往復1度だけなので100%確実なことは言えませんが、地下鉄やバスとは違って駅のプラットフォームなど車外で検札が行われることはまずないと思います。というのも、地下鉄やバスはフリーライダー防止のために”抜き打ち”でランダムに取り締まる意味がある一方、PKPは車内検札が100%行われるのでフリーライドはほぼ不可能。乗客も会社側もそれをわかっているので、車外でわざわざ検札する意味はないかと。
チケット購入方法
最後に簡単にチケット購入方法について紹介します。
チケットは駅の窓口や券売機でも購入できるようですが、PolishTrainsのWebサイトがわかりやすく、しっかりしていて便利です。もちろん英語で利用することができます(他にはポーランド語、ウクライナ語、ロシア語)。
PKPのWebサイトでチケットを購入すると、メールでPDFチケットが送られてきます。PDF内にQRコードが印刷されているので、当日はそれを検札官に見せればOKです。
安すぎるチケットをさらに安く購入するには
PKPのチケットは、早く予約すればするほどお得!前日予約だと40€するチケットも、2週間前であれば28€で購入できたりと、かなりダイナミックに変動します。ちなみにわたしは2月26日(ワルシャワ→クラクフ)と28日(クラクフ→ワルシャワ)乗車分のチケットを2月8日に購入し、どちらも18.76€(約2,700円)でした。
カレンダーを見る限り、時間帯や曜日によっても金額が異なるようですが、本当に激安!ワルシャワ→クラクフを約2時間半でつなぐPendolinoではなく、1時間ほど余分にかかるIC (Inter Cityかな?)を利用する場合、なんと10€を切る便もあります。本当にポーランドは交通機関が安すぎ!
記事作成には膨大な時間と労力がかかっています。少しでも「面白い」「役に立った」と感じていただけましたら、応援いただけると幸いです。1文字2円、100円から応援できます。定期的にご支援いただける方を対象とした「メンバーシップ」プラン(100円/月〜)ではブログにご支援者のお名前を掲載いたします。
7年間の会社員生活ののち、2023年からフリーランス。会社員時代は年に5~8か国を旅行。フリーになってからは長期滞在で暮らすように旅行中。2023年6月バンコクに新築コンドを購入。最新の旅の写真はInstagramで投稿。
お知らせ:アジア各国で見つけた雑貨を近々オンライン販売する予定です。本サイト「ゆっこぷー・どっとこむ」でもお知らせ予定ですので、ご興味を持っていただけた方は、サイトをブックマークいただくか、上のボタンからInstagramをフォローいただけると幸いです。販売前の商品を個別に先行販売(10~15% OFF予定)することも可能ですので、どんな商品があるか気になる方はお気軽にDMください。