シドニーを代表するスポットといえば、やはりオペラハウスでしょう。わたしもシドニーオリンピックの頃にはよくテレビで目にしていましたが、実際に見るのはもちろんこれがはじめて!
今回はシドニーオペラハウスの中にも入れるガイドツアーに参加してきましたので、その内容をご紹介します。
白い屋根に100万枚のタイル
青い海と空に、オペラハウスの白がそれはそれは映えること!この屋根の白も実は計算し尽くされていて、近くで見てみると白とベージュのタイルが貼り分けられているんです(その数なんと100万枚以上!)。シドニーの強い陽光の下で白一色だと眩しすぎるため、いい具合に反射させるためにベージュを混ぜているそうです。
そのため近くで見ると、かなり茶色っぽく見えます。最初から遠目で見た際に1番きれいに見えるように設計されているんですね。
船の帆を模したこだわりの屋根
オペラハウスの独特な形状は、これがオペラのためのホールであることを忘れそうになります。この形状は、ベルギーの建築家による設計で、コンペの結果全会一致で決まったんですって。60年近く前のこととは思えない、奇抜な設計ですよね。
これはシドニー湾を走る船の帆を模したもので、内部に一本の柱もなくこの形状を実現しています。そのため設計には4年以上の歳月がかかり、また工事期間も3年の予定が14年に、工事費も当初予定より14倍にも膨らんで最終的に14,700万豪ドルかかってしまったそうです。
……というようなことをガイドツアーの最初に映像でお勉強しました。
ホール内に入れるのはガイドツアーだけ!
その後は建物内を歩きながら、ガイドさんの説明に耳を傾けます。普通だとただ通り過ぎてしまうことも説明を聞きながらだと面白い。たとえば、
- 外縁の窓ガラスが斜めになっているのは、外を眺めたときに自分が映り込まないようにするため。
- 床と壁は反響のよいユーカリ材
- 床の石材部分は、シドニー西部のブルーマウンテンから採れた花崗岩が使われている
- 建物外の床にも同じ石材が使われており、こちらは隙間を空けることで、雨が海に流れるようになっている
- 空調はシドニー湾の海水を利用
- 壁のコンクリートの中にワイヤーを埋め、それを左右から引っ張ることで、屋根の自重を支えている
などなど。いろんな工夫がされているんだなぁ。
最後にホールへ入るのですが、オペラハウスは現役バリバリのコンサートホールなので、どのホールに入れるかはその日の利用状況次第。
メインの大ホール1つに中ホールと小ホールが2つずつ、オペラハウスが1つあるのですが、今回は運良く大ホールに入ることができました! 1時間前のツアーだと大ホールが中で入れなかったらしく、運がよかったです。
ツアー自体は30分25豪ドルなのでちょっとお高めな気もしますが、ホール内に入れるのは各種ツアーだけなので仕方ない…
吊るされた反響板が印象的!洗練されたホール内
結論から言うと、オペラハウスのホールはだいぶ好きでした。これまでに結構たくさんのホールを見てきましたが、ホールの形状、客席の感じ、ステージの配置など、一つ一つがとても洗練されていて、言われなかったら最近できた?と訊きたくなるくらいきれいでもあります。
ここでオケやったらほんとに気持ち良さそう。
天井が22メートルもあり音の通りがすこぶる良さそうだし、ホール全体が丸い形状をしているのと、天井にいい感じに段差がついているのとで、後ろの席までちゃんと音が届きそう。だけどもそうすると今度はステージ上の演奏者に音が遅れて聴こえてしまうため、10メートル付近に反響板が吊るされているというわけです。
うんうん、本当にいいなぁ。
以下ガイドさんの解説によると、
- 天井と椅子の木材は白樺
- 椅子は長時間座っていても疲れないよう、お医者さんによる設計
- 客席は2,700席
- ステージ奥のパイプオルガンは見えているだけで138、後ろに1万本以上
- シドニー交響楽団の本拠地だが、サーカス、ボディービルの大会、小中高生の発表ガイドなどさまざまな使われ方をしている
とのことでした。
コンサートホールとして一流であることはもちろんですが、シドニーのシンボルでもあり、市民の生活に根付いている建物でもある。実際、地元の人がオペラハウスを大切にしていて、誇りに思っていることが会話の端々から感じられました。
地元に誇れる建造物があるのっていいなぁ。
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7年間の会社員生活ののち、2023年からフリーランス。会社員時代は年に5~8か国を旅行。フリーになってからは長期滞在で暮らすように旅行中。2023年6月バンコクに新築コンドを購入。最新の旅の写真はInstagramで投稿。
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