パリ・オペラ座の大休憩室

豪華絢爛!…だがパリ・オペラ座訪問をおすすめしない理由

日本では「パリ・オペラ座」として知られる「パレ・ガルニエ(Palais Garnier)」。クラシック音楽好きとしてぜひ訪れたいと思っていた建物の1つですが、大層がっかりしました。これまでにヨーロッパ諸国で多くのコンサートホールや劇場を訪れましたが、ダントツで1番おすすめしません。有名な観光地ですが、本当に見るものが少ないので行かれる場合も期待値調整をしてから向かわれるのがいいかと思います。

パリ・オペラ座とは

最初にざっくりパリ・オペラ座について。正式名を「パレ・ガルニエ(Palais Garnier)」もしくは「オペラ・ガルニエ(Opéra Garnier)」と呼ばれるこの建物は、ナポレオン3世の命により建築家ガルニエ氏によって作られました。

パリ・オペラ座の外観
街中に突然現れるので結構びっくり

観劇が開かれるオーディトリアム(円形の劇場)、劇場へ続く大階段、煌びやかな大休憩室からなります。内部の詳細な様子は、オルセー美術館に展示されている精巧な模型の断面図で確認することができます。

パリ・オペラ座の入口
建物の入場口は建物の裏手

中国人・韓国人の写真撮影大会となっている大階段

荷物検査とチケット確認を経て最初に見えてくるのがこちらの大階段。ホールの天井は30mあり、階段は種々の大理石でできています。

パリ・オペラ座の大階段

階段周りのバルコニーや天井の精巧なデザインは眼を見張るものがありますが、問題はここが中国人と韓国人の大写真撮影スポットとなっていること。こんなに中国語と韓国語が一斉に聞こえる場所は他にないのでは?と思うほど多くの観光客が訪れています。

パリ・オペラ座の大階段上

観光スポットなので観光客が来ること自体はもちろん問題ないのですが、中国と韓国の方あるあるで一人ひとりの撮影にものすごく時間がかかる!インスタ映え用に、同じ場所で何枚も何枚も交代で写真を撮り合っていて、階段前は行列状態。

パリ・オペラ座の大階段から見た天井

もっとシンプルに建築美を楽しみたいのに、なんだかなぁという気分になってしまいます。

豪華だけども…

大階段を登った先にあるのが大休憩室と呼ばれる広間。金ピカで豪華絢爛ですが、キラキラしすぎていて個人的には好みではない感じ。ただ、ベルサイユ宮殿の「鏡の間」に行くくらいならこっちの方がきれいかもしれないです。

パリ・オペラ座の大休憩室の天井

総合点でウィーンの楽友協会ベルリンフィルの本拠地プラハ市民会館など、他のコンサートホールの方が何倍も楽しい(パリ・オペラ座よりずっと安いし!)

パリ・オペラ座の大休憩室の壁

オーディトリアムには入室できない

パリ・オペラ座は現在でも実際にオペラや管弦楽の演奏に使用されており、チケットを購入して観劇することができます。現役で使われているコンサートホールであっても、一般客が観光目的で入室できることが多いのですが、パリ・オペラ座では完全に入室不可。公演が行われていない日でも入ることができません。

パリ・オペラ座の公式HPにも “For reasons related to theater activity, the performance hall is regularly inaccessible to visitors.” と記載されており、時期を問わず入ることが許されないのです。

入場料高すぎ!

と、ここまででわかるようにパリ・オペラ座内で探索できるのは大階段と大休憩室エリアだけなのですが、入場料は18€!割引チケットなどもありますが、日本からの観光客が利用できるものではありません。

オルセー美術館が14€、オランジュリー美術館が12.5€、ポンピドゥーセンターにいたっては入場自体は無料なことを思えば、本当に高すぎ!

実は東京並みにごちゃごちゃしているパリ

「華の都パリ」とも言われるパリの街ですが、これほど現状と合わない形容詞もないよなぁといつも思ってしまいます。もちろん、パリにも洗練されたエリアがあり、チョコレートやパンがとってもおいしくて、好きな側面もたくさんあります。しかし街全体で言えば、メトロは恐ろしく汚いし、セーヌ川は濁った緑色だし、メトロの無賃乗車やスリは日常的だしで、華の都からはほど遠いのが現状。最近ではトコジラミの大量発生がホットですね。

オペラ・ガルニエから見たパリの街並み
大休憩室外のバルコニーからの眺め

そしてパリ・オペラ座があるこの9区周辺は、大きな駅やデパートが乱立するため、いつも人でごった返しています(そして故に道端でのスリも多い)。写真でもわかるように夕方は車の渋滞もすごく、なかなか騒々しいのです。これならポンピドゥーセンターやモンマルトルから眺めるパリの方が100倍おすすめ。

という感じで、パリ・オペラ座は数あるパリの観光名所の中でも相当感動せずなかなかブログに書く気が起きなかったのですが、「世界の果てまでイッテQ」で放送されたのを見て、「オーディトリアムに一般の人が入れないことを放送しないのはインチキすぎない?」と思い、急遽ブログに書くことにしました。

もちろん建物自体は歴史があるもので、とても煌びやかなのですが、パリには他にも素敵な場所がある中、あえて高い入場料を払ってまでパリ・オペラ座に行く価値があるかなぁと疑問に思ったのでした。

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7年間の会社員生活ののち、2023年からフリーランス。会社員時代は年に5~8か国を旅行。フリーになってからは長期滞在で暮らすように旅行中。2023年6月バンコクに新築コンドを購入。最新の旅の写真はInstagramで投稿。

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