オランダ滞在32日間で周った10都市の中から、個人的におすすめしたい都市をランキング形式でお届けします。基準は特になく、総合的に「よかった!」と感じたままにランキング化しています。今回はかなりゆったりした旅程だったこともあり、「観光名所を巡る」ということは意識して行っておらず、「街を楽しみながら行きたい時に行きたいところに行く」旅でした。そのため「観光」という観点からすると一般的なイメージとは少し異なるかもしれません。その点を差し引いてご参考にしていただければと思います。
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10位:ドルトレヒト / Dordrecht
残念ながら一番微妙だったのがドルトレヒト。ロッテルダムからInter Cityで15分ほどの場所にある小さな街で、多くの方は聞いたことすらないのではないでしょうか。
わたしがこの街のことを知ったのも、オランダ周遊ルートを計画中にGoogle Mapを見ていたときでした。運河が張り巡らされたザ・オランダな街並みの写真に興奮して絶対に行きたいと思っていました。結局宿泊はせずロッテルダムから行くことにしたのですが、1〜2時間で歩き切れてしまう大きさなので日帰りで十分でした(宿泊できる場所がある感じでもありませんでしたし)。
10位になってしまったのは、特筆すべき何かが特になかったため。日曜日に行ったのですが、オランダには珍しく日曜日定休のお店も多く、いまいち散策しきれませんでした。
ドルトレヒトの運河は海につながっているためプライベート船舶がたくさんありました。
この街のランドマークは大きな教会だと思うのですが、1月〜3月は完全に閉まっており中に入ることができませんでした。
ちなみに初めてポフェチュを食べたのはこの街です。
9位:ライデン / Leiden
同じく下位に沈んでしまったライデン。アムステルダムから電車で40分ほどの場所にあるため、日帰りで訪れることもできます。運河の街並みが美しい街で、おしゃれなカフェもたくさんあります。行く前からかなり期待をしていた街だったのですが、やはり特筆すべきものがなく2日が長く感じました。
オランダ最古の名門ライデン大学があることも有名で、将来留学することもあるかも?という期待を込めつつ見に行ったのですが、予想に反してかなり寂れておりちょっと残念な感じ。オランダは古い建物を維持しつつ、大学や駅などの大型施設はモダンなことが多いのですが、ライデン大学は建物が全部古いまま。
また、オランダで一番日本を感じたのがこの街。日本語名のお店をとてもよく見かけました(だからこそあまり好きでなかったというのもあります)。なお、小さい都市なので大都市と比べたら物価は安めかな?と期待していたのですが、そんなことはまったくなくアムステルダムやユトレヒト価格でした。残念。
8位:フローニンゲン / Groningen
オランダの北のゲート、フローニンゲン。オランダの主要都市のほとんどは国土の南西に位置しており、フローニンゲンは今回の旅の中でも1つだけグッと北に離れていました。
そのためそもそも行くかどうかもかなり迷ったのですが、「行かずに後悔より行って後悔」をモットーに、Inter Cityでトコトコと向かいまいした(Inter Cityは案外速くない)。
Binnenstad(ビネンスタッド)と呼ばれるいわゆる街の中心地は、かつてその周りに城壁があったかのように綺麗な丸い形をしており、サクッと見て回ることができます。街の中心では曜日ごとに異なるマーケットが開かれており、オランダの物価からすると破格の値段でおいしい食材を手に入れることも。地方都市なので全体的に物価が安いことも嬉しいポイントです。
また2017年に造られたFORUMという建物が新しい街のシンボルになりつつあります。街で1番高い10階建ての近代建築で、中は観光案内所や図書館になっています。各階にフリースペースが多数あり、近くにあるフローニンゲン大学の学生でどの机もびっしりです。大学と提携しているのかeduromというWi-Fiが飛んでおり、みなレポート作成などに忙しそうでした。
7位:ゴーダ / Gouda
7位はゴーダ。あの有名なゴーダチーズのゴーダです!オランダ語ではGoudaと書いて「ハウダ」という音が近いです。ハーグから電車で18分ほどの距離にあり、日帰りで行ってきました。日帰りの行き先としてはぜひおすすめしたい街です。
街の中心にはかわいらしい教会があり、その周りでマーケットが開かれていました。この街も雰囲気を楽しむ系でこれ!といった名物があるわけではないですが、ショートトリップの中では一番気に入った街です。
なおオランダ滞在中各都市でアップルパイを食べ歩いていたのですが、25個食べた中でぶっちぎりナンバーワンでおいしかったのが、ゴーダのカフェGrand Café Central “de Buren”で食べたアップルパイです。本当におすすめですのでゴーダに行かれる際はぜひ。詳しくはこちら↓
【計25個】オランダ滞在32日間で食べたアップルパイをひたすら紹介する記事
6位:ユトレヒト / Utrecht
ユトレヒトは日本人に一番人気の街らしいですが、住むにしても観光で行くにしてもどっちつかずの街だなぁという印象でした。アムステルダムから電車で30分ほどの距離にあるため物価は変わらず高いですし、観光するにしてもアムステルダムのように見所がたくさんあるわけではありません。
街並み自体はとても美しく、オランダらしい運河と古い建物と、ユトレヒト中央駅や駅直結のモールを中心としたモダン建築の取り合わせが面白い街です。オランダの他の都市よりも歩きタバコをする人が少なく、道が汚れていないのも特徴で、全体的な雰囲気で日本に人気というのもわかる気がします。
ユトレヒトはミッフィーの生まれ故郷ということで、街中にミッフィー信号があったりと隠れミッフィーを探す楽しみもあるのだそう。ただ「ミッフィー美術館」はこれまでの人生で行った美術館で一番がっかりしました。「美術館」とついていますが実際は子供の遊び場で、子供連れには楽しい場所かと思いますが、大人が7.5€も払って行くところではありません。実際大人一人で訪れているのはわたしだけで、アウェイ感が半端なかったです。
フィンランドのムーミン美術館がそれはそれはとてもよかったので、ミッフィー美術館も楽しみにしていたのですが・・・「美術館詐欺」だと思います。名称を変更してほしい。。。
なおユトレヒトのランドマークであるドム塔は2017年から工事中で、2023年の今現在もいつまで工事が続くかわからない模様(工事計画に「2017-?」と記載あり)。オランダで一番高い塔なのですが、塔に個人で登ることはできず必ずガイドツアーに申し込む必要があります。
工事中でもガイドツアー自体は催行されていましたが、残念ながらお天気に恵まれなかったのと、最も短いツアーが1時間からで、1時間かけて登るのはめんどくさすぎる…と思いわたしは参加しませんでした。
5位:ロッテルダム / Rotterdam
ロッテルダムはヨーロッパ有数の港湾都市として栄えている街で、日本企業も多数進出しています。街自体はかなり大きく徒歩よりもトラムでの移動が便利です。オランダのヘンテコ建築キュービックハウスやマルクトハル(マーケットホール)、三角形の形をしているロッテルダム中央駅やエラスムス橋など、観光として楽しめるものが多いです。
ロッテルダムのヘンテコ建築「キュービックハウス」に入ってみた
大都市ですがアムステルダムやユトレヒトと比べて物価が安く、長期滞在でも助かりました。そんなロッテルダムが上位に組み込めなかった理由は大きく2つあります。
1つ目は空気が悪いこと。工業地帯だからか晴れた日でもスカッと晴れ上がることがなく、青空が常に白っぽい感じになっていました。2つ目は建物がかなり古く寂れていること。古くから発展した街だからか、マリオットやヒルトンなどの高級ホテルでさえ外観が見るからに古ーーーい感じで、歩いていて全然テンションが上がらないのです。
はじめてロッテルダムに行った時はそんな感じを受けなかったのですが、今回は上記の2点を強く感じました。パンデミックの影響を強く受けた街なのかもしれません。
4位:マーストリヒト / Maastricht
ここからはかなりおすすめの街たち。マーストリヒトはオランダ南端の古い街で、地図上ではベルギーに食い込んで見えます。アムステルダム、ユトレヒト、ハーグ、ロッテルダムなどの大都市から離れた場所にあるため、コンパクトに周ることはできませんが、わざわざ足を伸ばして行く価値があります。
マーストリヒトは川を挟んで西岸に中心街、東岸にマーストリヒト駅があり、どちらもそれぞれの趣があって楽しい街です。中心街の方はオランダのどの都市よりも古いのですが、寂れた感じはまったくなく、とても素敵な雰囲気を醸し出しています。教会を改装した本屋Boekhal Dominicanenは「世界一美しい本屋」にも選ばれたことがありますし、地獄の門や市庁舎もとても美しいです。
マーストリヒト駅側はモダンな建築が立ち並んでおり、市民の憩いの場となっている公立図書館などがあります。マーストリヒト州の州政府機関もあり、全体的に整然とした印象。
街自体はそう大きくないので、観光としては1日もあれば十分かと思います。もし旅程にゆとりがあればぜひ訪れてみていただきたいです。
3位:アムステルダム / Amsterdam
オランダの首都アムステルダム。他の都市とは比べものにならないくらい大きく、観光スポットにあふれた街です。
個人的には人が多すぎてせかせかした印象があるので街の雰囲気自体はあまり好きではないのですが、とはいえ見るべきものがたくさんあり、まだまだ行くことができていない場所もたくさんあるので3位としました。
これまでにわたしが実際に行ってよかったと思っている観光スポットは、ゴッホ美術館、アヤックススタジアムでしょうか。レンブラントの家やアンネフランクの家、国立美術館には行きたいと思つつ行けていないのでまた次回機会があれば行きたいと考えています。
ゴッホ美術館|小さいながらも満足度が高いアムステルダムおすすめ観光スポット
アヤックスの本拠地ヨハン・クライフ・アレナ ガイドツアーに参加してきた!
2位:デルフト / Delft
第2位はデルフト!親を連れて行くならこの町かなと思っています。デルフトは青と白のコントラストが美しい「デルフト焼き」の街で、工房が今でも現役で稼働しているほか、町中にデルフト焼きのお店がありお土産を買うことができます。
ロイヤル・デルフト(Royal Delft)の美術館&工房見学
また、なんといってもデルフトの街並みが本当に美しく、どこを切り取っても絵になります。小さな町の中に教会が3つも建っており、それぞれに美しい。特にデルフト新教会の塔からの眺めはまさに絶景!死ぬまでに一度は見ておきたい景色にリストアップできると思います。
また、ここにリストアップしている10の都市の中で群を抜いて物価が安く、かなりびっくりしました。小さな町なので宿泊施設も多くはなく長期滞在には向かないと思いますが、ハーグやロッテルダムからInter Cityで15分ほどで行けるので、ぜひ日帰りで行ってみていただきたいです。
1位:ハーグ / Den Haag
意外かもしれませんが個人的に一番お勧めしたい街はハーグ。日本では、国際司法裁判所があることやハーグ密使事件などでお馴染み?でしょうか。アムステルダムのように観光スポットが多いわけでも、ロッテルダムのようにオランダらしいヘンテコ建築が多いわけでもないのですが、街の全体的な雰囲気が素敵で、オランダに住むなら絶対ハーグがいいなと思っています。
ハーグはオランダの国会などの行政機関が集まっているほか、国際司法裁判所などの国際機関があり、その影響なのか街全体が国際色を帯びています。街の中心にアジア街のような場所があるほか、至る所に日本食、中華、ベトナム、インドネシア、トルコなどのレストランを見かけます。通常このように多国籍色が強いとごちゃごちゃ印象になりますが、ハーグではそのようなこともなくきれいに溶け込んでいる印象です。
物価もアムステルダムやユトレヒトほど高くなく、またオランダのマツキヨと言われるKruidvatや大手スーパーのAlbert Heijnなどはハーグの店舗がもっとも安く、住むのによいなと感じました。
観光地としては、Binnenhofと呼ばれる中心エリアや、フェルメールの「真珠の耳飾りの少女」が所蔵されているマウリッツハイス美術館があります。全体的に大人の街ですので、ゆっくり過ごしたい方におすすめです。
マウリッツハイス美術館訪問|フェルメールの「真珠の首飾りの少女」を生で見てきた
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7年間の会社員生活ののち、2023年からフリーランス。会社員時代は年に5~8か国を旅行。フリーになってからは長期滞在で暮らすように旅行中。2023年6月バンコクに新築コンドを購入。最新の旅の写真はInstagramで投稿。
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